DUO with かみむら泰一 @ スウィートレイン
泰一さんのリードで選曲からブッキングからチラシからすべて進めているDUO、もう3年になるのですね。最近は私が知らないショーロがあったり、珍しいオーネット曲があったり、即興が過激さを増してきたり、矢萩竜太郎さんをモティーフとした泰一さんオリジナル曲があったり、徐々に泰一カラーが増し変化してきています。
なにより、インプロとショーロとオリジナルとジャズを同格にレベルを保ってoneコンサートでやるというのは、むずかしく・チャレンジングきわまりないことです。世界中でほとんど例が無いことでしょう。聴衆も演奏する場所も厳しく選ばれてしまいます。実はとても過激なライブなのかもしれません。
私にとって初めてのスウィートレイン、初台「騒」との関連があったりして、到着早々思い出話になってしまい、「いかんいかん」とリハーサル。昨日より今日が大事。
本日は3部に分け、インプロは第2部に、1、3部はショーロ、オリジナル、オーネット。オーネット曲はWRU。滅多に演奏されない曲でしょう。スコット・ラ・ファロと録音されたLPに入っています。わが高校生時代にこのLP「ORNETTE!」をどれだけ探したことでしょう。オーネットのコンボは、チャーリー・ヘイデン、スコット・ラ・ファロ、ジミー・ギャリソン、デイビッド・アイゼンソンがそれぞれ入ったグループでのリズムの違い、それを担うベーシストの違いはいろいろな示唆に富んでいました。いまや、ネットで無料で聴け、譜面まであるというのですから、世の中変わった。
泰一さんの音楽欲はどんどん深くなってきているようです。かつてオリジナル曲を盛んに書いてジャズフォーマットで演奏を続けていたのですが、3/11以後オリジナル曲が書けなくなった、とのこと。3/11はすべての人に生き方を問いました。明治維新以来150年という歴史の見方も出てきていて、なるほどと思わせます。泰一さんにとって3/11は重くのしかかり演奏生活さえ変えてしまったようです。
その泰一さんが注目してくれたのが私のオペリータ「うたをさがして」です。この中の曲から一つ一つ取り上げたいということで、毎回1曲ずつ増えているのです。まさに3/11をモティーフにして乾千恵さんが書いてくれたストーリーに曲を付け、歌、ダンスとの舞台でした。ピアソラフリークの千恵さんと私。ピアソラに倣って「オペリータ」(小さなオペラ)と名づけました。器楽曲として書いたものでは無く、多くは歌詞付き、ダンスを想定したものでしたので、泰一さんの申し出は意外でした。
現在は「冒頭バンドネオンソロ」「プレリュード」「星がまたたく」を取り上げています。ありがたいことです。3/11のことも、そして更に普遍的テーマとして考えたいものです。
このようにさまざまな要素を持つスタイルとして定着していくのが楽しみであります。
現代美学・哲学・生命倫理を研究している友人が顔を出してくれ、このように大汗をかいて演奏するのは代謝も上がり、体温も上がり、私の現在の身体にとって良いのでは?と言ってくれました。
そうか、ちょっと演奏を入れすぎて副作用がキツイことはキツイのですが、良い面もある!という力強い言葉として受け取りました。ありがとう。
居酒屋をこよなく愛するかれが、スウィートレイン近くのケールスタンドを紹介してくれました。ちょっと立ち寄ったら、付近は呑み助たちの☆パラダイス☆でした〜。