エアジンのバッハ
第2部の「オカルト」話は投稿済ですので、第1部の曲のことを少し。
選曲の時には、ガンバソナタもありましたが、今回はメロディと伴奏と別れていないものばかりを集めました。ゆいさんはクラシックを長くやってきて実績も成果もあげていたのに、そこに満足できずにアメリカにブラジルにヨーロッパに行っているとのこと。これは、普通にクラシックを書いてある通りにやっては意味がありません。ピアノ曲(フランス組曲)・フルートパルティータ(無伴奏)を提案。それもすべてサラバンド。3拍子のゆったりとした舞曲です。
ロチェスターの国際コントラバス協会のコンベンションに「ベースアンサンブル弦311」(田嶋真佐雄・瀬尾高志・田辺和弘・パールアレキサンダー・私)で参加したとき、さまざまな催しの中にバロックダンスと銘打ってデヴィッド・マレーさんというコントラバシストがバッハの無伴奏を題材にして主宰するクラスがありました。皆で参加。何重もの円になりゆったりとバロックダンスを経験しました。とてもシンプルで楽しみました。
フランス組曲のサラバンドには7thの和音から始まって、リディアン7thで繰り返したり、7thの音をルートにもってきたりしていて、とっても私好み。フルートパルティータは無伴奏ですので、当然伴奏譜はありません。大まかな和音をジャズ風にAmとかE7とか書いておくだけ。フランス組曲もコード譜を書きました。
1回目のリハーサルでその方法がうまく機能ました。フルートパルティータから発想してコード進行の似ている私の曲「河の始まり」へ展開しよう、ということに。「Bach」は「小川」の意味だったよね、と本番のリハーサルで気がつき、バッハの源流へ、などという途方もない冗談に大笑いでした。
リハーサル終了後に、あっそうだ、ピアソラのフルートソロ「タンゴエチュード」も連想させる、と気がつき、譜面を出し、3番を次回リハで試すことにしました。連想が連想を誘い、4番もコード譜を付けて自由にやれば良いかもしれない、とどんどん(横道を)進んでいきます。梅本さんもバッハも許してくれるにちがいないという自分勝手な確信もありました。
ゆいさんも、あっここで声を、あっここでは鍵盤ハーモニカを使いたい、と思いつき、即、採用。「思いつき」は偶然じゃないんだよね。
最後に、ゆいさんに思いっきり好きなバッハ曲を弾いてもらってということで「シチリアーノ」を提案してもらいました。
こんな流れで本番。もちろん、さまざまな本番ならではのハプニングもあり、それもチャンスやジャンプに変換しました。
そして、このDUOが繋がって、6月14日@エアジンで矢萩竜太郎さん(ダンス)が加わります。うっひゃーどうなるんだろう?