ロジャー・ターナーと

ロジャーさんと直毅さんとの三年連続になるトリオセッションでした。
まさかまさかが連続して、本日が迎えられたのは本当にありがたいことでした。
ロジャーのパートナーも、数年前同病のサバイバーであることがわかりますます濃い関係になりました。
そしてエアジンマスターも・・・。この空間に戦友が多く居ます。もちろん家族も友人も戦友です。

ロジャーさんは、バスドラムを使わないセッティング。これはコントラバス奏者としては嬉しいことなのです。バスドラムの音域をすべて任せてくれている訳です。ドラムスにとってはバスドラムは大変大きな役割があるのにそれを放棄してくれてのことなのです。

PAなしのコントラバスとヴァイオリンとドラムでこんなに自由に、音量を気にせずに演奏できることは滅多にありません。そして現在、その微細な美しさを3人とも現在強く求めているのです。良い時期に会えているな〜とつくづく思います。単なる相性以上のものを感じます。

私が手の痺れのために手袋をしていると、ロジャーは「テツ!今日は手袋をしてえんそうしたらどうだい?」と聞くのです。私もインプロバイザーの端くれですので、予定外のことは喜んで受け入れます。まさか、手袋をして演奏するとは思いも寄りませんでした。第一部ではずっと手袋をして演奏しました。

かつて(相当昔)コントラバスの歴史上、バーチュオシティを見せびらかす時代があり、その折に、革の手袋をして演奏して魅了したという記述を読んだことがありますが、今回はウールの手袋です。ぼやけること必至だろうとおもいましたが、案外、弾けました。但し、ずいぶんと手が熱くなりました。

第二部も集中した微音を活かし、ダイナミックスの大きな演奏で、美しい瞬間が何度も訪れました。私は久し振りの感覚が蘇り、演奏を終えたくなかった。それほど解放された時間でした。

思い出せば、三年前の初セッションの時、直毅さんがインプロ演奏においてジャイアント・ステップを遂げた記念すべきライブでした。それから3年。カルテットやダンスとの共演、海外演奏も増えて経験を積んだ直毅さんの音を味わうのもまた楽しく、嬉しく、誇らしかったです。

次は、いつかな〜?