アドルフ・ヴェルフリ展

念願のアドルフ・ヴェルフリ展(東京ステーションギャラリー)へ行ってきました。

アール・ブリュの代表的画家。印刷でなく本物の絵は目が眩むほどの力がありました。病院帰りで足の浮腫が酷かったのですがじっくり観ざるを得ないものでした。あと一週間くらいです。東京駅を通過する用事のある方は1時間余分に取って東京ステーションギャラリーへ行くことを強くお薦めします。

毎日1本の鉛筆を使い切っていたという執念のようなエナジー。精神病院で二万五千枚を残したと言います。多作としては私の中では手塚治虫・宮沢賢治に並びます。賢治にも楽譜入りの詩がありましたね。

ヴェルフリの絵の中の楽譜を音にしたバイオリニストがいてCDにしています。Baudouin de jaerというベルギー人。

興味深いのは、彼がソウルへ滞在していて、コムンゴの為の作曲をしているということです。なんとなく親しみを感じますのでいつか会えるかもしれないと思っています。

昨年来日したジャック・ディミエールやイサベル・デュトアによると、ヨーロッパのインプロバイザーの間では、ヴェルフリは、当然のように経験するそうです。

ヴェルフリ同様にデュビュッフェの即興演奏もインプロバイザーの間では常識。デュビュッフェはアール・ブリュの命名者であり、退院後のアントナン・アルトーの援助もしていました。アルトーのラジオ録音音源を土方巽さんが田中泯さんに振り付けしたとか。さまざま繋がっていきます。

そして、来月来日のミッシェル・ドネダとベニアト・アチアリ(フランスバスクの歌手)のデュオCDのジャケットはジャン・デュビュッフェの本から取られています。

ミッシェル・ドネダ、レ・クアン・ニンの来日まで1ヶ月を切りました。わくわくです。手足の痺れ・浮腫みがどのくらい緩和されて演奏できるか?ドキドキです。天行健なり。なるようになります。ピンチはチャンスという使い慣らされたコトバに全てを託す日々です。

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