わすれない

 

東日本大震災復興支援チャリティコンサート@るね小平

「ボランティア団体 わすれない」の支援活動を応援

秋田出身の日景晶子さん、日景恵永(秋田ババ)さんを中心に東北と東京で行われたコンサートシリーズに一日参加出来ました。とても嬉しい一時でした。

晶子さんと長年コラボレーションを続けている作曲家・ヒョウシン・ナさん(韓国)、ご主人のピアニスト トマス・シュルツさん、がボランティアでアメリカから来日。

私は秋田ババさんの俳句・短歌・詩との即興デュオと、ヒョウシン・ナさん作曲の「福寿草」を晶子さん(箏)・ヒョンジョン・チョイさん(バイオリン)を演奏しました。

福寿草はピアノ・箏・コントラバスがオリジナルですが、今回初めてバイオリンがピアノに代わっています。(そのため、その新しい合奏譜面が私の手元に届かず、ちょっと苦労しました。)

大変緻密に作曲されていて、段々と作曲の意思が分かってきました。これは確かに作曲しなければ出来ない音です。(即興ではとうてい出来ません。)コントラバスも特殊奏法(左手によるピッチカート)が全面に使用されています。もっともっと深く理解したい曲です。

秋田ババさん(人を治療するパワーを持っています。UCバークレーが調査するほどだそうです。私も開演前に少し触ってもらいました。急に暖かくなりました。)は、70年前に疎開したとき田舎の人々に「この穀潰し」と言われたことを忘れられずにいました。そして昨今、福島から離れた子供達が「放射能がうつる」と差別されていることに心から怒りを覚え、それを新たに詩にしました。幼稚園長をつづけて今はこのギフト(人を治す)を与えたり、ボランティア活動をしていらっしゃいます。親子ともほんとうに太陽のようなお二人です。

ピアノのソロでヒョウシン・ナさんの曲を2曲聴きました。1曲はヴィクトル・ハラに動機を持つ曲「walking walking」すばらしかった。思えば東日本大震災が3/11、ハラさんがアジェンデ政権で文化担当をしていてピノチェットクーデターで虐殺されたのが9/11(WTCと同じ)。

小平への往き帰りに渋滞の中、味の素スタジアムを通ります。1973年クーデターでハラさんが逮捕され、集められ、ギターが弾けないように腕を縛られ、虐殺されたチリのスタジアムが「ヴィクトル・ハラスタジアム」と改名されたのが2003年。2009年に大統領出席の中、公式の葬儀がやっと行われたそうです。忘れないのです。

ヴィクトル・ハラさんはビオレータ・パラさんの影響の元、多くの民謡を採集したり、演劇公演を行って来ました。その澄んだ目は日景さん一家と重なります。ハラさんの歌が耳の中でループしながら帰宅しました。

わすれない!