さて、ロジャー・ターナー2016年ジャパンツアー千秋楽@いずるば 来る6日です。あっと言う間に近づいて来ました。喜多直毅さんとトリオでの公園通りクラシックスライブの時はTシャツでも暑い真夏日でしたが、この1ヶ月ですっかり秋めいてきました。
「いずるば」のある桜坂周辺もすっかり秋です。近くの小川沿いの遊歩道があり、なかなか良い感じになっています。灼熱の夏、この季節がとても待ち遠しかった。
この間にジャッキー・ジョブ来日し、旭川へ行き、エアジンでセッションに参加、第2の故郷日本に馴染んできました。エアジンでのジャッキーを初めて観た方々は、そのずば抜けた身体能力、リズム感、即興能力にびっくりされていました。
リズムに関して言えば、安直にアフリカを思い起こしてしまいますが、本当に骨の髄に、DNAやミームの奥底に流れるリズムを感じます。だんだん大きく大きく円環して永久運動の連なって行く感じです。東南アジアや韓国のダンサブルなリズムとも一味違います。この持続力は何?という感じです。加速していく持久力とでも言えそうなものです。マラソンだとゴールで力尽きるというのではなく、ゴールした後、歓びで走り回るという感じなのです。
竜太郎さんは40歳誕生日の節目を越えて張りきっています。40歳、本人はそれなりの感慨があったようです。「いずるば」で行われたパーティではドラムも披露、ダンスはミルトン・ナシメントのヤウアテから選曲していました。よく「竜太郎さんは周囲に恵まれていてよかったね。」と聞きますが、それは逆です。竜太郎さんと知り合えて良かったと思うのは私たち全員です。
過去十年くらい一緒に活動していますが、その成長は驚くべきものがあります。初めの頃は集中力は5分〜10分が限界だったのですが、今は一時間以上続き、複数の方と一緒でもキチンと自分の場を理解しています。パフォーマンス中に、自ら「踊らない=休む」ことも覚えました。笑いを取り、みんなで楽しく過ごすことのキケンも理解しました。集中力こそ唯一大事なのだということも分かりました。それらは私も一緒に学んだのです。
今まで2回飛躍的なダンスが有りました。二年前のケルン日本文化会館と今年のキッドアイラックホールです。この時の大跳躍・飛躍には目を見張りました。同じ場に一緒にいて良かったとつくづく思いました。人が大跳躍を遂げるときに居合わせることは人生の幸せです。
直毅さんは今年2回目のヨーロッパツアーを控えてエネルギーを貯めていることでしょう。彼のようなミュージシャンが日本で活躍するのがむずかしく、ヨーロッパでのびのび活動できるという状況は嘆かわしいことです。ニッポンよ、それで良いのか?ヨーロッパから帰ってこなくなるぞ〜。学問や科学と同じ頭脳流失ですよ。全く。
そしてロジャーさん。1ヶ月におよぶツアー本当にお疲れ様でした。各地で毎回毎回待ち構えているミュージシャン・聴衆に答えていくのがどれだけ大変な事か、よく知っています。旅とはそういうものです。ミュージシャンとは、人生とはそういうものです。ちょっとした会話の中に彼の生き方が良く現れていて、私は毎回大変参考になっています。人生を大切に生きるチップに溢れています。
自分を大事にすることが、他人を大事にすることであり、共演すること、一緒に生きることと同じ。一番良い自分を提出できるように。すなわち自分を自分の所有物と思わない、などなど勝手に解釈しています。勝手に人生の師匠。切った貼った・待った無しインプロの中から、ジワッと現れるユーモア(ユーモアの源はヒューマン)。何のための技量であり、何のための演奏か、いつも立ち返ることができること。
ロジャー・ターナー(打楽器)
with
齋藤徹(コントラバス)
喜多直毅(ヴァイオリン)
ジャッキー・ジョブ(ダンス)
矢萩竜太郎(ダンス)
https://www.facebook.com/events/338594133148277/?ti=icl
2016年10月6日(木)
19:00 open / 19:30 start
いずるば
大田区田園調布本町38-8
http://izuruba.jp/access.html
¥3,000(予約)/¥3,500(当日)
予約
080 3584 3315
i-info@izuruba.jp