ロジャー・ターナー来日公演 with 齋藤徹&喜多直毅
今年もロジャーさんがやって来ます。 昨年公園通りクラシックスでのロジャー・ターナー/喜多直毅/齋藤徹は大変印象深いセッションでした。ロジャーさんも大変お気に入りですぐさまヨーロッパでのこのトリオ演奏を画策してくださいました。確かに、あの時何かが起こっていました。全員が何か特別なものを感じたのです。
今回は2回、9月11日(日)と10月6日(木)2回あります。
9月11日がトリオのみによるセッション@公園通りクラシックス
10月6日は矢萩竜太郎(ダンス)・ジャッキー・ジョブ(ダンス)をゲストに迎えての「いずるば」セッション
件の公園通りクラシックスLIVEは、市村隼人さんに録音をしていただいてましたので、3人ともCD化を願い実現にむけて動き出しました。
ここで「事件」が起きました。
直毅さん・市村さんとマスタリングを終えてロジャーさんに音源を送ったところ、「これは、あそこで起こったことと違うと思う。」ととても残念な様子で言ってきました。音質に関するいくつかの意見も添えられていたので、それに沿ってもう1回マスタリングをしました。再送。そしてまたしても「これも違うのです。あの時、あそこではもっとスゴイことが起こっていました。」と言うのです。
あ〜困った。
メールで音質についてやりとりするのはとても面倒です。かつてローレン・ニュートン、沢井一恵とのトリオをイスラエルのレーベルで作ったときも「すったもんだ」歯がゆい思いをした覚えがあります。そんな経験も頭をよぎり、今回は縁がなかったのかな〜となんとなく諦め気味な日々が続き、忙しさにかまけて自然に手つかずの状態が続いていました。
すると、ある日突然ロジャーさんからメールが来て「いつも使っていたヘッドフォーンの調子が悪かったようです。新しいのに替えたら、全然違って聴こえて来ました。スミマセン、スミマセン。本当にすみません。あの録音はあれで良かったのです〜。」とあっけないほど率直なメールでした。直毅さんと私は、肩すかしのような気になりました。
時期を逸する、ということはあるのですね。やる気満々だったCD化がなんとなく頓挫したまま。
代わりに現在「6 trios improvisations with TETSU and NAOKI」というタイトルでCD化されたコンピレーションCDに1トラックだけ抜き出して使用されています。いつかは完全版を出そうと思っています。
そして、ロジャーの再来日が決まりました。
昨日より今日、昨年より今年、というのがインプロバイザーのサガです。今の方が良いのだ、という切なる希望・願いが含まれています。
仕切り直しです。
ロジャーにとっても私・直毅さんにとってもエポックになった昨年の初セッションを、凌駕するようなセッションを期待したいです。
3人とも感じたあの感覚は確かなものだったはずです。
是非ともお立ち会いください。
まさに現在進行形。奇遇でしょうか、21世紀を正に決定づけた9月11日。
出演:Roger Turner(perc.)
齋藤徹(contrabass)
喜多直毅(violin)
日時:9月11日(日)14:30開場 15:00開演
会場:公園通りクラシックス(渋谷)
http://koendoriclassics.com/
〒150-0042東京都渋谷区宇田川町19-5
東京山手教会B1F
※JR・東京メトロ・東急線・京王井の頭線渋谷駅下車徒歩8分
料金:予約¥3,000 当日¥3,500
ご予約・お問い合わせ:violin@nkita.net(喜多)
ロジャー・ターナー:ドラマー、パーカッショニスト。
前衛音楽のパーカッショニストとして1970年代初期から精力的に活動。
ソロ、実験的ロックミュージシャンやフリースタイルの歌手との共演、前衛ダンス、映画さらに現代美術家らとの創作活動に積極的に参加する等、その音楽活動は目覚ましい。
またワークショップやインディペンデント・レーベル設立、そしてジャズ音楽ベースのアンサンブルにも多数参加。
数多くの国際的に著名なミュージシャン達(アラン・シルヴァ、近藤等則、エヴァン・パーカー、デレク・ベイリー、セシル・テイラー、ヘンリー・グライムス、フレッド・フリス、キース・ロウ、フィル・ミントン、アネット・ピーコック、チャールズ・ゲイル、大友良英等)と共演し、音楽の新境地の開拓に貢献。
(フライヤーより転載)
www.turners-site.com
ターナーの奇想天外でユーモアに溢れる想像力豊かなパフォーマンスは、(聴くという行為を超越し)観るものを惹きつけ、片時も飽きさせることはない。
絶妙なバランスで爆発的なエネルギーと繊細さを持ち合わせている素晴らしいパーカッショニスト。
(WIRE MAGAZINE 1986)
即興音楽の巨匠(WIRE MAGAZINE 2001)
既存概念を超越した英国のドラマー、まさに希少な存在。(WIRE MAGAZINE 2001)