夏の旅5
5:CAPセッション
角正之さんのお世話でのセッションです。角さんにはドネダツアー、ドネダ・レカンニンツアーで御世話になりました。後者では久田舜一郎さん、辛恩珠さんも参加していて、私を含めた4人で釜山セッションもやりましたので、今回もこの4人であることは自然な流れなのかも知れません。
久田舜一郎さんとはつい先日ポレポレ坐で共演していますし、辛さんはなんとこのセッションの為にわざわざ来日したそうです。熱いです。
CAPは下田さん・バール・フィリップスさんとの関わりでバールと一緒に訪れたことがあります。ブラジルへの移民のために一時ここに集合しポルトガル語などを準備をしてブラジルへ船出をしたという施設です。今は、多くの部屋をアーティストにあてがってレジデンスシステムが機能しています。面白いところです。
会場へ着くと角さん辛さんともにすでにアップしています。この時点で私の弓の毛と松脂問題がやっと解決しました。大きな安心です。
第1部:徹・角デュオ→徹・辛デュオ
第2部:久田舜一郎さんから始まって4人セッション。
角さんとのデュオ、歩み寄ったり離れたりという「ディスタンス」を楽しみました。そのまま休憩無しで辛さんが登場。手に布を持っています。あ〜これはサルプリ舞だと分かりましたので、クッコリ長短(リズムの一種)を演奏、辛さんキッチリと乗って来ます。素早い動きとユッタリした伝統の動きが調和した天性のダンサーです。ここでもさまざまなディスタンスを楽しみました。珍島アリランも弾きました〜。
真妃によると久田舜一郎さんはじっくり真剣に第1部の模様を観ていたとのこと。伝統の巨匠には誠に珍しいそして素晴らしい人です。
2部の始まりは久田さんから。 ユッタリと鼓を打ちます。じっと聞いていました。ここで音を出す必要は全くありません。待ちきれず辛さんが登場、しかし、すっと消えました。この辺の出し入れも面白かったです。
鼓と掛け声は「演出」だ、と思っています。私はその演出を補佐したり、裏切って新たな展開を求めたりします。思えば、久田舜一郎さんとの出会いは阪神淡路大震災の時ですからもう21年経っています。この長いつきあいこそが原動力にもなっています。
充実し高揚した時間を楽しみ、近所で打ち上げ、そして角さん宅スタジオで一泊させていただきました。ありがとうございました。