少々感慨アリ。

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今から30年前、チェロの翠川敬基さんと低二弦(ていじげん)というデュオをやっていた頃のこと、ブエノスアイレス行く?とお誘いを受けたのが始まりです。

彼が参加していたタンゴオルケスタ「シエテ・デ・オロ」がブエノスアイレス公演を間近にしてベーシストが「逃げた」そうで、トラ(エキストラ)を探していたのです。

高柳さん経由でピアソラのことは知っていましたが、シエテが範とするプグリエーセのことなどは知りません。 シエテがカサ・デル・タンゴ(タンゴの家)にピアノを贈呈したとかの記念に行ってプグリエーセのコピーを演奏するという主旨。

「ベーシストが逃げた」ためのトラというのは、私にとって実はラッキー印です。このタンゴへの出会い、そして、聾者演劇(庄﨑隆志さん)との出会いもまた、彼らがそれまでやっていたベーシストが「逃げた」のが原因とのこと。普通のベーシストなら逃げてしまう?役職には何か大事なものが潜んでいるようです。

シエテ・デ・オロは、並木恵さんから翠川敬基さんへ繋がり私に繋がり、私から高柳昌行さんに繋がり、広木光一さんに、田辺義博さんに、飯田雅春さん、飯泉昌宏さんに繋がるというプロミュージシャンが参加した希有なアマチュア楽団です。プグリエーセの譜面コピーは齋藤充正さんでした!

空港に降り立つとプグリエーセさん自身が赤いバラを持って迎えに来ていて・・云々はいろいろなところで書きました。

そこから紆余曲折あって本日の演奏があります。少々感慨ありです。

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