海とリズム
ヒトは海を眺めていると誰しも寡黙になります。命の源への記憶を甦らせているようです。
旧暦で数える1ヶ月、女性は月のリズム周期を感じています。月のリズムと海のリズムは同じ。
胎児の10ヶ月の中で32日目から一週間の間に、海から陸へ上陸する時期に相当すると言います。この時が1番不安定で悪阻(つわり)もこの頃に起こります。えら呼吸から肺呼吸への大変化なのです。
延髄を持つ動物には16秒という周期をもつと言います。16秒の次に特徴的なのが25秒。いまわの際のいびきの周期が25秒だそうです。
俳句が575、短歌が57577。実際に声に出して読むときは、5の次に3休み、7の次に1休みます。すなわち8が基本。
謡いにしても8拍子16拍子を8秒前後で謡う。
そして海の波の周期も8秒、12秒。
2ビート4ビート8ビート16ビート32ビートで回る音楽は世界中で多い。楽譜ソフトにしてもこれらのビートが1番書きやすくなっています。
偶数ビートは2本足歩行に馴染みます。だからこそ奇数ビート(3拍子、5拍子などなど)は、1拍目が2本足でいうと右の次が左、と「揺れ」ます。そこからダンスが産まれます。
自分が新たに発見するのではなく、自分のやることなすことを顧みることで確認するものでしょう。
水・海をそのように眺め、聴き、感じることでさまざまな発見があるはずです。音楽を介してそういう気づきができることは、本当にありがたいことです。
自分自身を観ること聴くこと、こんなに興味が尽きないことはありません。
私の寄稿した文章や、今週末の「信濃の国原始感覚美術祭2016」のテーマ「地は語る、水のかたりべ」、コンサートのタイトル「うみに聴く、水の沙庭」とビッタリ!です。
(三木成夫さんの講演からヒントをいただいています。)