挟み撃ち!vol.5 @ kid ailack art hall へのお誘い その2
さて、「能」と言っても敷居が高いよね〜という御仁のためにご案内。
私自身が「能」の世界とずっっっと遠くにいましたので、そうおっしゃるのも良くわかります。切っ掛けがなかったか、それが良くなかっただけという可能性が大だと思います。
フライヤに書いたように久田舜一郎さんに会えたのはとてもラッキーでした。彼の芸が「なぜわかるのだろう?」というのが今なお続いています。いたずらに日本とか血のせいにしたくない気持ちがありますが、どうしようもない骨の髄のようなものがあるのかもしれません。また、日本語のリズムとも大いに関係するでしょう
演劇「ダナイード」(脚本 岸田理生)での声はまさに舞台上の王様で、俳優たちを吹き飛ばしてしまいました。沢井一恵さんと私のトリオで録音した宮沢賢治「疾中」では、東北の雪景色の中のデモニッシュな風景を眼前に提示しました。(おーらいレコードの「舜」は随分前に売り切れという話でしたが、3日前に水道橋「Ftarri」の私のコーナーに1枚ありましたよ。これには疾中もダナイードも入っています。)
ミュージックアクシオンでパリのIRCAMの秀才たち、ブルキナファソの音楽家を一瞬のうちに巻き込んだあの声です。「道成寺」を観て・聴いていただくのも名案なのですが、ご本人曰くこの演目は1年に1回やるかどうか、ということ。(私は東京と名古屋で一回ずつ聴きました。)
インプロで言えば、久田舜一郎さんとミッシェル・ドネダは大の仲良しです。バール・フィリップスからリー・コニッツまでさまざまな来日ミュージシャンと共演していますが、なにしろドネダが一番相性が良い。
「なぜわかるのだろう?」「あっ、この感覚なぜか知っている」という入り口になればと思います。気軽にお出でください。何も予習していくことは無いでしょう。情報や知識を確認する場にはならないはずです。
今回、ご提案差し上げたテキストは吉田一穂・パウル・ツェラン・さそうあきら・渡辺洋・その他です。久田さんが何を選ぶのかも大変興味深いですね。
6月30日(火)
19:30開場 20:00開演
出演:齋藤徹(コントラバス)喜多直毅(ヴァイオリン)
久田舜一郎(小鼓・声)
会場:KID AILACK ART HALL(明大前)
〒156-0043 東京都世田谷区松原2丁目43-11
03-3322-5564
料金:予約¥3,000 当日¥3,500
ご予約・お問い合わせ:
電話 03-3322-5564
メール arthall@kidailack.co.jp