Ftarriの徹と徹次

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この40年近く、ほとんど「自分の仕事」しかしてこなかったので、共演者の数は非常に少ないのです。特にこの20年ほどはその傾向がますます強くなり、セッションものはほとんど無し。2年に1回あるかないかです。今回は木野さんが仕掛けてくれて秋山徹次さんとの初デュオでした。

なにしろ自分の活動で精一杯だし、ツラの皮も厚くなり、あるいは、ある程度の諦観もあり(己の限界はイヤでも見えてしまいます)、若い頃持っていた「誰それと共演したいな〜」という願いはもはやありません。本当に久々の「セッション」でした。

秋山さんは、一度だけフランスのMetzで客席の遠くから垣間見たくらい、ほとんど初対面。彼も完全にアコースティックなので音量の心配は無く、安心して平常心で臨むだけです。

第1部は二人とも普通の(?)奏法に終始、第2部は特殊奏法も使ったものになりました。微妙な音色の変化がスバラシイ持ち味ですね。木野さんとの対話で秋山さんの特徴を聞いていたためか、自然な流れか、最後の方で急にブルージーになりました。と言っても、私の中にはブルースはないので、ヴィブラートきつめのアイラー、ホリデイ、金石出、韓国のノヒョン、演歌が影響しているのでしょう。

このごろなぜかジャズをよく聴いていて、特にマイルス・デイビスの「クインテット」(電化の一歩前)、60年代前半のジミー・ジェフリーが多く、トニー・ウイリアムス、スティーブ・スワローの突出した演奏にやられています。マイルスもスティーブも電化していくちょっと手前です。これだけの演奏をしていれば、やりきったと言う感覚かもしれません、というか、変わらなければこの先、生きていけないほどの充実のように感じます。

自分の脳を離れて自分の全ての行動はありえない、というのが最近のマイ・ブームです。どんな思いつきも閃きも脳の中にある情報から来ていると考えます。一歩ツアーの影響は強く出ているはずですし・・・

そんなこんなの演奏だったのかな〜と。秋山さん・木野さん・鈴木さん(ftarri)お疲れさまでした。聴衆の皆さまありがとうございました。

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