エアジンセッション

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東日本大震災+原発爆発を大きなきっかけ私の「うた」づくりが始まりました。アンゲロプロス監督の映画の台詞(トニオ・グエッラ)をもとにして作曲を進め、その一つの結果が「オペリータうたをさがして」でした。その後、「うた」関連で言えばブラジル音楽をMesaでやって来ました。

それらのうたの数々を歌手無しでやったのがこのエアジンのトリオでした。私には大きな意味があったのです。私や直毅さんの耳には、じゅんこさんや泰子さん、シコやジョビンの声が聞こえていて、千恵さんの様子も見えていて、さらにはジャンさんのダンスも見えていました。

ピアニストとの共演は滅多に無い私です。ジョビンの曲などはピアノが入るとピッタリすることは分かっていました。私の曲にしても時にベースラインを弾いてもらい、和音を弾いてもらえば、私の役割も大分楽になり演奏に集中出来るでしょうし、楽器のアンサンブル(ヴァイオリン・ピアノ・ベース)として耳に馴染みやすいものになるのは容易に想像出来ました。私にしても、直毅さんにしても、「楽」になり、その分「その先の」演奏に深く関わることが出来ます。

古今東西でこういう楽器編成が好まれてきたのには「理由」があるのです。ベースだけのアンサンブルとかがあまりないのにも「理由」はあるのです。

私自身がどう反応するのか、それが私の興味でした。どなたか批評してくれないかな?と思います。自分ではまだなかなか分析できません。

京子さんは、私のこと、直毅さんの今を理解しようとしてくれ、アンゲロプロスの映画、オペリータのDVDを観て、準備をしてくれています。そして十分「待つ」演奏をしてくれました。

直毅さんも随所に「ひらめいた」演奏をしていました。私も「違う」演奏が出来たように思います。京子さんはご苦労がたくさん有ったでしょうが、彼女らしい品のある演奏をしてくれていました。

演奏者が「楽」な演奏は、聴衆にとっても「楽」なのだろうなぁ、それは悪いことではないのでしょう。大きな暖かい拍手をいただきました。

私は、どこか「足りない」演奏形態を好むという傾向があると思います。今回のように楽器のアンサンブルとして「満たされた」音も良いものですねぇ。

オトナになったのかしらん?この先どうしましょう?
5月19日に東京ドイツ文化センターで「うたをさがして」のスペシャルバージョン(オリジナルメンバーにウテ・フェルカー、ヴォルフガング・ズーフナー参加)があります。そこにどういう影響があるのかも楽しみであります。

「オペリータ うたをさがして」
5月19日(火)18:30 open 19:00 start
■会場:ドイツ文化会館ホール(東京都港区赤坂7-5-56)
■出演:Jean Sasportes(ダンス) Ute Volker (アコーディオン) Wolfgang Suchner (チューバ・コルネット)
齋藤徹(コントラバス) さとうじゅんこ(うた)松本泰子(うた)喜多直毅(ヴァイオリン)
■料金:予約3,000円 /当日3,500円
■予約:03-3584-3201   info@tokyo.goethe.org

http://travessiart.com/ippo_tour/

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