オペリータ「うたをさがして」特別編@東京ドイツ文化センター

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オペリータうたをさがして スペシャルバージョン@東京ドイツ文化センター 5月19日

この公演実現は大変感慨深いものがあります。

オペリータのことばは乾千恵さんが東日本大震災をきっかけに書き上げたもの。大切な大切なものを失ったどうしようもない感情を「うた」をさがすことにより乗り越えて行くという主旨でした。昨年1月に上演を重ねていくうちに、すこしずつ普遍的なテーマになっていきました。

さらに、このオペリータ上演直前に、うたのさとうじゅんこさん急病・代演松本泰子さんということが起こり、喪失と発見、落胆と希望などなどが交錯し、人生を試されているようでした。

東日本大震災・原発爆発の直後、「いずるば」でセッションがありました。(岩下徹・矢萩竜太郎・喜多直毅・齋藤徹)。余震が続く中、今後どうなるかわからない状態でしたが、多くの聴衆が集まり、「何か違うもの」を強烈に求めている感じがヒシヒシと伝わってきました。こういう状況では普通のエンターテイメントや有名人の会などではなく、直接伝わってくるものが求められていたのでしょう。聴衆の中のお子さんが踊り出したり、熱気あふれる会場でした。やはりここでも私たちを引っ張っていたのは竜太郎さんでしたね。

1年後の3月11日はドイツ・ブッパタールのカフェ・アダで「Looking for KENJI」というパフォーマンスをしました。(ジャン・サスポータス、齋藤徹、喜多直毅、皆藤千香子、アントニオ、他)。KENJIとは宮沢賢治のこと。東工大でのパフォーマンス(ジャン、徹、直毅)では宮沢家からも客席に足を運んでくれました。

アダでのパフォーマンスの後には聴衆との質疑応答があり、「なぜ、日本は原発を廃止しないのか?」という直球の質問が飛び交いました。(ドイツは廃止を決めていました。)。私は「結局、核兵器のことが絡んでいるのでしょう」としか答えることが出来ませんでした。

ドイツは戦後、89年まで東西に分断という日本の状況以上でしたが、今やアメリカに対して同等の立場に立ち、国の借金もゼロという日本とは対照的な状況にあります。

そして、このオペリータ「うたをさがして」をドイツのメンバーを含んだスペシャルバージョンで上演できることはとても嬉しいのです。ウテ・フェルカー、ヴォルフガング・ズーフナーともに、是非参加させてください、との意向を表してくれました。(ジャン・サスポータスはオペリータオリジナルメンバーです。)このような作品に基づく上演をするということはかなりストレスになるはずですので、ポジティブな気持ちが伝わってきます。(譜読み、台本読み、練習、リハーサルなど)

原発のこと、障がいのこと、そしてインプロ、うたをさがして、は、どこかで絡み合っているはずです。同じメンバーでこういう機会を持つことが出来るのは本当にラッキーです。

ぜひご参加くださいますようご案内申し上げます。

「オペリータ うたをさがして」

5月19日(火)18:30 open 19:00 start

■会場:ドイツ文化会館ホール(東京都港区赤坂7-5-56)

■出演:Jean Sasportes(ダンス) Ute Volker (アコーディオン) Wolfgang Suchner (チューバ・コルネット)

齋藤徹(コントラバス) さとうじゅんこ(うた)松本泰子(うた)喜多直毅(ヴァイオリン)

■料金:予約3,000円 /当日3,500円

■予約:03-3584-3201   info@tokyo.goethe.org

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