Double the double bass in Japan 2014 第5回目
すごいことになった現場でのパフォーマンス終了しました。宗寛さん、川名さん、北谷さん、今栄さんが中心になって、自分たちが楽しむことはもちろんですが、若い人達にこういう催しや考え方を体験して欲しいという試みだったことが少しずつ分かってきました。芸術系の大学、建築系の専門学校などに通う若者がボランティアで何人も参加しています。
奈良より80本の竹を切り出し、現場へ持ち込み、設計図無しに、様々試みながら即興的にこの竹の舞台を作りました。結局、現場では即興能力がものを言います。それはどのジャンルでも同じ事でしょう。そしてその即興能力とは、日頃の研鑽や考え方、生き方がそのまま土台になっています。好き勝手やっているようで、「いま・ここ・わたし」でしかありえないことが続くのです。
2ヶ月間、毎週シリアスなミーティングを重ねて来たと言います。磯部さん(住職)が投げた石が波紋を拡げに拡げ、ここまでになったと言うことでしょう。釈迦の教えと同じかもね。
第一部冒頭に般若心経。私が覚えている唯一のお経ですので、終わる間際に入ってきて欲しいということにも対応できます。セバスチャンは日中に奈良へ竹を体験しにいってきて、インスピレーション溢れている感じです。今までの4回と大分違うセバスチャンが現れています。ピッチカートの強いこと。休憩を挟み、第2部は磯部住職とのセッションの色合いが強く出てきました。散華を撒いたり、ほとんど絶叫のような読経は私も初めて体験しました。お経というのは、一般のイメージとは違って、ちっとも陰気くさくなくて、とても華やかだったり、絢爛豪華だったりします。これを機会にまたお経も調べてみたいものです。(ほら、やっぱり住職の企みが功を奏しています。)
今・ここ・私を考えると、私たちが、竹を使わない手はありません。竹の端材を予めいただいておいて、(どうやって使うかは考えないでおく)、その場でいろいろと使って音を出しました。これがまた良かった。長い竹でガット弦をこするととても良いノイズがでます。耳にきついノイズではなく耳に優しい、何かを思い出させるようなノイズです。
終演後、建築家、庭師さんを交えて、質疑の場が設けられました。真面目な受け答えがいくつもあり、そのまま打ち上げ。このセットを1日で壊してしまうというのは、いささかもったいないなーと皆が思っています。しかし、それも諸行無常なのでしょう。
打ち上げ終了後、近くにあった温泉施設に行って、ふーーーっと一息。