2014年1月、オペリータ「うたをさがして」ツアーはありえない波乱から始まり、ありえない幸運にも恵まれなんとか終えることができました。倒れるように延ばした手の届きそうな所に瑞々しい新芽が見えた気がしました。
私のような歳のものが、自ら戒めとし、世(若者)に示すことができることは、身の回りの状況を見極め、優先順位を的確に作ること。情報も素材も充分にあるのだから新しいものを求める必要は無いのだ、今の中に全てがあるのだ、その中から創っていくことしかないのだ、と示すことかと思います。
6月のLIVEは喜多直毅さんとのデュオとさとうじゅんこさんとのデュオです。もともと「うたをさがして」トリオのメンバーをわざわざ2つに分けてデュオにしていたのです。無意識にブッキングしたのですが、やはり大きな流れの中にあるのでしょう。
前述のように直毅さんとの即興ライブは、ちがう意味での「うたをさがして」でした。では6月28日(土)のじゅんこさんとのデュオはうた「から」さがして、ということになるのでしょう。
結婚披露宴用の歌、アンゲロプロスの台詞に基づくオリジナル曲集、オラショや日本の民謡、オラショの元のヨーロッパ宗教曲、インドネシア歌謡曲、日本の歌謡曲、宮沢賢治の朗読、乾千恵の言葉によるオリジナル曲集、古典タンゴ、南米フォルクローレ、スペイン民謡、ワイル、ブラジルなどのうたを一緒にやって来ました。これらのうた「から」なにが見えてくるかが今回の徹の部屋vol.30の見所・聴き所でしょう。
ご来場ご検討お願い申し上げます。
徹の部屋vol.30 「Two is more than company」
前回、徹の部屋vol.29は豪華絢爛・歌舞音曲、史上最多の6名の共演でした。うって変わって、今回は2人です。
いままでのさまざまなユニットでのレパートリーを見つめたり、新たなことにも挑戦して、
DUOであってDUO以上は可能か?無くてはならないDUOとして捉えたらどうなるだろうか?という動機です。
うたをさがしてトリオのもう1人、喜多直毅さんとのDUOは進行中ですが、じゅんこさんとは初めてです。
西洋のことわざで言う”Two is company, four is a party, three is a crowd. One is a wanderer.
(1人はさすらい、2人は仲間、3人は群衆、4人はパーティ)に倣って、
更にその上をねらっちゃいます。 ———–齋藤徹
■日時:2014年6月28日(土)19:00 open / 19:30 start
■出演:さとうじゅんこ(歌)、齋藤徹(コントラバス)
■料金:予約2,500円/当日3,000円(ワンドリンク付)
■予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)Email : event@polepoletimes.jp
☆さとうじゅんこ(歌)
秋田市生まれ。東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻修了。歌い手/作曲家。フランスアクスマティック音楽の作曲と演奏に触れ独自の音響芸術の実践に取り組む一方で、ジャワガムランのプシンデン(女声歌手)として演奏活動を行う。グローバリズムの抱える問題とも向き合いながら創造力豊かなアートネットワークの構築を目指す。種子田郷と共にproject suaraを主宰。
☆齋藤徹(コントラバス)
舞踊・演劇・美術・映像・詩・書・邦楽・雅楽・能楽・西洋クラシック音楽・現代音楽・タンゴ・ジャズ・ヨーロッパ即興・韓国の文化・アジアのシャーマニズムなど様々なジャンルと積極的に交流。ヨーロッパ、アジア、南北アメリカで演奏・CD制作。コントラバスの国際フェスティバルにも数多く参加。コントラバス音楽のための作曲・演奏・ワークショップを行う。自主レーベルTravessia主宰。