初めて会ったとき、既に彼は人生の授業料を払い終えていました。毎日のように華やかなLIVEを忙しくこなしていたように思います。私に少しく興味を持ってくれていて話をしたときに「そんな考え方だと死んでしまいませんか?」と真顔で聞かれたのを覚えています。同じ質問をソウル大学でのワークショップで受けたことがあります。
なんとなく気があったので少しずつ共演を増やしていくと、もうあっと言う間に私の関係ほとんど全てに渡って彼が当たり前のように演奏をしてくれています。その他の関係についても今後自然に共演するでしょう。ジャン・サスポータス ロジャー・パルバース バール・フィリップス ユーラシアンエコーズ:特に姜垠一(ヘーグム) ヤナエル・プリュメ オリヴィエ・マヌーリ ミッシェル・ドネダ レ・カン・ニン フレデリック・ブロンディ グンダ・ゴッチャーク 沢井一恵 高場将美 峰万里恵 三村秀次郎 岩下徹 矢萩竜太郎 さとうじゅんこ 松本泰子 小林裕児 斎田美子 虎象基金 内田慈 橋本真奈 竹内惠里 (漏れている人がいたらゴメンナサイ。)
このような”天才”に共演してもらえるのですから私は幸せです。考えて見ると、天才はこの世(特の今の東京)で生きて行くのはそれはそれは大変なのです。ガンダムの力でも借りてでももう少しこの地上に留まっていただきたい。授業料を払い終えていても、いろいろな名目での過酷な追徴金取り立ては次々と襲いかかります。
その後、彼には大きな波が来ましたが、それも乗り越えました。たいしたものです。今、私が、波に呑まれそうですが、一緒に越えて行くことが出来ればと思っています。
「浸水の森」、「うたをさがして」トリオとオペリータツアー、「Looking for Kenji」ブッパタール公演、ケ・プラセール、五禽戯、タンゴ、ワールドミュージックの館、ユーラシアンエコーズ、などの楽曲モノであってもインプロビゼーションであっても全く差がない最上の演奏をしてくれます。それを支えているモノは「死」であり、そのうらの「命」なのでしょう。
デュオインプロは、エアジン、ズミ、バーバー富士などで回を重ねてきていて、ちょうど一区切りかなという感覚が有り、録音することになっています。終わりではなく、次へ行くためです。
これは、もはやフツーのオンガクではナイ、チガウ音の集まり。
「音」は「立つ」+「日」ではなく、神様への伺いの答えをじっと「待つ」ことであり、嘘をつくと「針」で入れ墨を入れる(白川静)と言います。音と言は同じ意味で、心をつけてはじめて「意」となり、自分の心はそのまま「息」。嘘の罰のキツさを知っている人のためのひとときのヤスラギと悔恨およびカクゴ確認か。とまれ、なにかの「おとづれ」を待つことになるでしょう。
A Night of Improvised Music ~羊の歌 第7章~
コントラバスとヴァイオリン、二つの弦楽器による旋律とリズム、そしてガット弦の音色
出演:齋藤徹(contrabass)喜多直毅(violin)
日時:6月1日(日)18:30開場 19:00開演
場所:キッドアイラックホール
東京都世田谷区松原2-43-11
03-3322-5564
料金:2,500円(予約)3,000円(当日)
ご予約:03-3322-5564、arthall@kidailack.co.jp
※お問い合わせはコチラからお願い致します。
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コントラバス・齋藤徹とヴァイオリン・喜多直毅による霊妙な音楽
木、馬の尻毛、羊の腸…、自然物から放たれる響きが『今』を紡いで行く
初夏の宵、二人の音色に耳を傾けてみませんか?