音と身体のワークショップ
ワークショップなるものを初めてやったのは、「アイコンとしての身体(大野一雄代表)」というアスベスト館でのワークショップでした。土方巽さん亡き後のアスベスト館のためにと今や著名になった当時の仲間達が協力して始めたという側面がありました。私は直前に演劇公演でアスベスト館の人達と共演しており(ハイナー・ミュラーだったと思います)その際に、夫人の元藤燁子さんに頼まれたのでした。舞踏をほとんど知らず、あまり良いものを観ていなかったのか、グロテスクや露悪は苦手なんです、と答えたときに回りが一瞬止まったのを覚えています。土方夫人にそんなことをズケズケと言うことは有り得なかったでしょう。すると燁子さんは「土方はたいへんユーモラスでした。本当の意味のユーモラス、美しかったのですよ」とおっしゃり、そうかそうか、と希望を持って引き受けました。
ずいぶん長く続き、国内ツアー、ポーランドツアーなどに同行しました。まだ若かった私は身体と音に関してさまざま考えながら毎回ヒヤヒヤでワークショップをやっていました。外国人の参加者に受けが良かったことを思い出します。
このところは「歌と踊り」が私のテーマですので、またこういう機会に参加させてもらうことも増えたようです。言っていることはアスベスト館のころと変わりません。その後参加した演劇集団が早稲田小劇場の身体訓練担当者が中心でしたので、そのメソッドも少し取り入れています。
昨日は、ジャンさん1時間30分、私1時間30分、プレゼンテーション+ジャン・徹デュオ40分という割り振りでした。北海道の人達は素直に求める気持ちを前面にだしてくださるので、大変やりやすいものになり、充実し、満足感のある時間になりました。昨年からの続きのようなこともできることも良かったと思います。
さて今日はパフォーマンス@レッドベリースタジオwith齊籐智仁です。ワークショップ参加者がほとんど観に来るそうです。ヘタなことは出来ませんね。張り切って行きましょう!