秋田市生まれ。歌い手。作曲家。project suara主宰・ディレクター。東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻修了。
フランスアクスマティック音楽の作曲と演奏に触れ、独自の時空間芸術の実践に取り組む。主催公演「sound+dance+visual」「sonotectural4d」で構成・演出を手がけ、ダンスや映像との共演多数。07年2月イタリア2都市で発表した「vision in black」(ジェノヴァ・テアトロデッラルキヴォルト、セストサンジョヴァンニ・スパツィオミル)において演出・主演。能美健志ソロ作品「ビオトープ」構成・演出。能美健志&ダンステアトロ21「四季」出演。04年森山開次「あらはさのくう」音楽担当。
日本人としては数少ないジャワガムランのプシンデン(女声歌手)として演奏活動を行う他、川村亘平斎のソロユニット「TAIKUHJIKANG」(’09-)、齋藤徹・喜多直毅との「うたをさがしてトリオ」(’10-)、高橋裕・中村大史との「でいらほん」(’11-)、高橋裕・岩原大輔らとの「ラバンデリア楽団」(’12-)、森本ミホ・池田絢子との「コノ花」(’12-)に参加。ジャワガムラングループとしてはsuara代表、スミリールメンバー。グローバリズムの抱える問題とも向き合いながら創造力豊かなアートネットワークの構築を目指す。(敬称略)
::::::::::::::::::
父君が民謡三味線の師匠。その演奏をラジオで聴いたことがあります。「ため」を十分に活かした海の歌は遠く奄美の里国隆につながるビートがありました。黒潮・対馬海流を艪で漕ぐ感覚なのかもしれません。
それは海の民を通じてインドネシアまで行くと私は信じています。さらに遠くファドの「暗いはしけ」の「ため」にも通じているとさえ思っているのです。音楽の人生での在り方を引き継ぐじゅんこさんにとっては、オラショも美空ひばりも最上川舟唄もアリアも変わりないのです。
私はじゅんこさんを「菩薩」と呼んでいます。皆、即納得します。夢見がちな私たち衆生を救ってくれています。今回のような乱雑なレパートリーを身体の中に入れて、歌いきる能力は希有なものです。本当にありがとうございます!(徹)