ロチェスターにいます。ISB(International Society of Bassist)のコンヴェンションです。ベースアンサンブル弦311がプレゼンターとしての参加です。ここへこぎつけるまではやはり大変な道程でした。何もせずにじっとしていれば苦労はありませんが、自分の好きなことをしようとすると、自分で始めないと何も起こらないわけです。どっこいしょ、どっこいしょですな。
多少のフライトの遅れはありましたが、無事にロチェスターに到着、大型タクシーも見つかり4人全員で寄宿舎に到着、(イーストマン音楽大学の寄宿舎に逗留)。予約もちゃんと通じていて各部屋で荷物を降ろし、遅い夕食を食べに街に出ました。wifiもしっかり機能していて安心。
夜遅いのでなかなか適当な店が見つかりません。日本から、といってもクレモナ(イタリア)で楽器工房を開いている鈴木徹さんと連絡が取れ、合流することに。田辺和弘・田嶋真佐雄は彼の楽器を所有しています。鈴木さんはISBの楽器コンペにエントリーしていて、ニューヨークからレンタカーに自作の楽器を載せてやはりこの日にロチェスター入りしたのでした。彼の投宿しているホテル近くに適当な店を見つけて、祝杯!フーーーーーーーーーーっ!
翌朝キビシイ時差ボケの中、メール連絡を完了しあたりを散策。実はずいぶん前にロチェスターには来たことがありました。沢井一恵さんとニューヨークやワシントンで演奏会をしたときのことです。(私の役目はやはり「かむなぎ」でした。)ロチェスターに住む水谷隆子さん、アラスカ出身のジョセリン・クラークさんたちが手伝いにニューヨークに来ていました。
私がオフの1日に、長年の知り合いの水谷さんが自宅に招待してくれました。パートナーのグレッグさんの好きな日本のカレーをお土産に出かけました。沢井家の内弟子を長く務めた水谷さんとはいろいろな共有体験が有ります。一番大きいのはアバカノヴィッチさんの招待でのワルシャワ公演でしょうか・・・
無事に内弟子が終わり、彼女は日本中を車で移動し自分の音楽を聴いてもらう旅にでました。自分にキビシイ道を選ぶすばらしい人でした。アメリカに留学するので先生を紹介して欲しいといわれ、UCSD(カリフォルニア大学サンディエゴ校)のバートラム・ツレッキー(ベーシスト、今回ロチェスターにも来て80歳のバースデイを皆で祝います!)さんとウエスリアン大学のアンソニー・ブラックストンさんを挙げたら、人格円満なツレッキーさんではなく、どうみても難しそうなブラックストンさんを選んだ時にはビックリしましたね。さすがです。
一恵さん・今井さん・ドネダ・ルカンニン・私の「影の時」初演のビクトリアビルフェス(カナダ・ケベック州)にご夫婦で車で駆けつけてくれたのは大変嬉しかったです。サンフランシスコで日影晶子さん(同じく一恵さんの内弟子出身)たちと演奏会のときも駆けつけて共演してくれました。ドネダさん初来日のセッションにも来てくれましたね。(実はその頃は病がかなり進んでいたはずです)
白い手乗り文鳥を東京でもロチェスターでも飼っていて代が変わっても「ピーちゃん」と呼んでいました。「とらよとすればその手からことりはそらにとんでいく」と言うとおり隆子さんは逝ってしまいました。
時差ボケの頭でふらふらと街を歩いていてアジア系の顔の女の人を見ると、あっ隆ちゃん!と声をかけそうになります。