ユーラシアンエコーズ第2章 出演者紹介 5

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姜泰煥 Kang Tae Hwan (アルトサックス)

 

サックス奏法におけるマルチフォニックと循環呼吸奏法の先駆的至宝。東洋的な伝統スケールを織り込んだインプロヴィゼーションにてその存在を知られる。

1944年生まれ。9才の時から小学校のブラスバンドでクラリネットを吹く。ソウルの音楽学校に学び、米軍基地内のビッグバンドに加わってジャズと出会い、アルトサックスに転向。68年には自己のコンボを結成し韓国で最年少のバンドリーダーとなる。78年、崔善培(チェ・ソンベ;tp)、金大煥(キム・デファン;perc)と韓国ジャズ史上初のフリージャズグループ・姜泰煥トリオを結成。このトリオでサムルノリ、ソウル交響楽団、韓国の民族舞踊等と共演。姜泰煥は個人でもソウル交響楽団と共演を行なっている。

85年、姜トリオは近藤等則が企画した「Tokyo Meetnig 1985」にて初来日、87年には札幌から福岡まで日本全国ツアーを行ない、韓国ジャズの水準を日本に知らしめた

 

が、翌年トリオを解散し、ソロ活動を開始する。以後、度々来日し、日本のクリエイティヴなミュージシャンたち~山下洋輔、富樫雅彦、吉沢元治、豊住芳三郎、大友良英等と共演。88年にはドイツのメルス・ジャズ祭にサキソフォン・カルテット(姜、梅津和時、片山広明、林栄一)で出演、同年秋にはソウルで行なわれた漢江国際ジャズ祭のスペシャル・ナイトでエヴァン・パーカー、アンドリュー・シリル、高瀬アキ、井野信義等と共演した。90年4月、横浜市長の招待で「Bay’90 フェスティバル」に高田みどり(perc)とのデュオで出演。9月、福岡市商工会議所の招きにより「日韓Jazz Session ’90」に山下洋輔とのデュオで出演。11月、「東京国際演劇祭’90」中の「日韓行為芸術祭《文隣》」に出演。91年5月にはメルス・ジャズ祭に再度招かれる。6月、韓国・仁川市長主催の「Art Festival」に招待出演。

91年、佐藤允彦、高田みどりと即興演奏トリオ「トン・クラミ」を結成、このトリオでメルス・ジャズ祭に出演。このトリオは92年秋、ロシアのアルハンゲリスク・ジャズ祭、リトアニアのヴィリニュス・ジャズ祭、ラトヴィアのリガ、モスクワなど旧ソ連をツアーした。96年8月富山県利賀村の「国際演劇祭」に招待出演。

2000年以降もほぼ毎年来日し、内橋和久の主催する神戸・大阪での「Beyond Innocence」の常連出演者となる他、おおたか静流、さがゆき等多くの演奏家と共演。02年、韓国にて朴在千(パク・チェチュン;perc)、美妍(ミヨン;p)というパートナーを得て、レギュラーグループを結成。06年秋にはロンドン・ジャズ祭を含むヨーロッパツアーを敢行。07年4月には高橋悠治とのデュオツアー、08年5月、09年9月には高橋悠治、田中泯を中心としたツアーを行う。

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