遊びをせんと生まれけむ。舞え舞え蝸牛。梁塵秘抄ではないけれど、そんな一夜でした。裕児さんとライブペインティングでは、いつもはもっと絵画に沿った演奏をしますが、今回はあまり沿いませんでした。それが可能だったのは、ジャンさん・喜多さんの存在でしょう。
第1部の終了間際に壁に貼ってある紙が落ち始めました。若いころだったら、「これは困った」と思うでしょうが、今や全く平気です。偶発的な出来事は歓迎。しかし、あまり騒いではいけません。品を落としては台無しです。自然に振る舞いつつ、突発事態を楽しむのです。それは自分が試されることに他なりません。私もジャンも直毅さんも最後は紙を支え、まるで絵の中に入っていくように終了しました。
第2部になるとさらに加速します。ジャンの背中に描いている時に、直毅さんが「私にも描いて」とばかりに隣に座ります。私も描いてもらいたかってけど、三人並んでしまうと間抜けなので、角度だけ合わせて座奏しました。
楽音・騒音・良い音・悪い音・即興・作曲・良い演奏・悪い演奏などがまるで関係ない所に行けたような気がします。