昨日の1000年楠木の写真にいろいろと反響がありました。経緯を言うと、平野に全興寺(せんこうじ)というお寺さんがあり、川口良仁さんが住職。面白いことばっかりやっていました。街中を博物館にしてしまおう、と言ってそれぞれの得意分野の博物館にしたり、平野の方言で第九を歌ったり、ゲルマニウムラジオの特集をしたり、お寺の庭の地下に巨大な水琴窟をつくり砂絵を描けるようにしていました。お祭りになるとともう楽しさが思いっきり発揮されます。このごろ流行ってきた「街中アート」の走りでしょう。
私が頼まれた時は、まず楠木の前で演奏してくださいということ、しかも、時間は告知しません!その時通りがかった人に聴いて欲しいということ。3~4人の買い物帰りの主婦と犬が聴いてくれました。その後は、アーケードの中でやって、ということで移動、なぜか私のとなりでヘアカットしているという状態、いろいろな街の音とひっきりなしの通行人の中で、バッハを弾きました。夜は本堂で普通?のコンサートを実施。トーキョーの感覚と全く違います。これこそが大阪の面白いところと思ったものでした。田舎者の街トーキョーではできしまへん。
井野さんとベースデュオで訪れたときは、コンサート終了後、CD録音。そのディレクションが「も~~~~う、かなわん、というくらい長い音を出してください」とかハッキリした意図がありました。そのCDは和紙と金箔と糸をつかった独自のものでした。環境音を使った録音も出していたようです。所謂「音響」ファンに評判が良かったようです。
NHKBS放送「公園通りで会いましょう」でなんと「即興」の番組を私を使って5日間毎日生放送したことがありました。今や信じられないでしょう?毎日日替わりゲストをということで岩下徹(ダンス)・沢井一恵(箏)・小林裕児(絵画)・川口良仁(住職)・久保田アキ、井野信義(歌・ベース)というゲストを呼びました。お昼の番組でしたが朝早くから行って本番さながら2回リハーサルをして生本番。
川口住職の日は、上記のヘアカットと即興演奏というアイディアをNHKが採用して、冒頭ヘアカットとベースソロという奇抜なオープニングでした。この時も即興と仏教について楽しく語ってくれました。いつも穏やかな笑顔がカッコイイです。禅宗の人には即興好きが多いですね。日本の面白い文化の元はこの辺にもあるのかも知れません。
ザイ・クーニンを連れていった時は、2人で真剣に話し込んでしまって、通訳は大変。私も自分の考えを言いたいのですが、通訳をしているとそれが出来にくいのです。
ちょっと体調を崩されたそうですが、今はお元気です、という情報をバール・フィリップスとのグッゲンハイム邸の時に聞きました。よかったよかった。また会いましょう。