ギャラリー悠玄ライブ

古き良き銀座の残るギャラリー悠玄での11月の演奏はもう5回目になります。昨年は「うたをさがして」トリオで、「ひかりしづけき」を初演しました。いや懐かしいです。今年は初心に帰ってソロかな、とずっと思っていました。北海道ソロツアーの直後だし、なんとなくソロの感覚は残っています。しかしうれしいハプニングが3つもありました。

 

前回のブログで書いた沢井一恵さんとのデュオのリハーサルの時に、悠玄の話をすると「私、行っても良い?」「レッスンを動かしてでも一緒にやりたい」と。何か直感でもあったのでしょう(それは後に証明されました)おいで頂くことが決定しました。

 

そして一恵さんとの演奏会場に喜多直毅さんが聴きに来ていました。一弦琴の即興や私とのデュオにいたく感激したそうで、「明日、去年一緒にやった画廊で、また一恵さんと演奏するけど・・・」というと「行きます。」で決定。

 

またまたそして、悠玄につくと趙寿玉(チョウ・ス・オク)さん(韓国伝統舞踊)が聴きに来るというので、西村朗作曲「かむなぎ」で踊ってもらおう、と思いつき、これも即OK。

トーキョーと言うところはろくでもないところですが、唯一の良いところはこういうことが起こることでしょう。昨年に引き続いて盛岡から詩人・エッセイスト吉田美和子さんもいらっしゃっています。彼女の宮沢賢治論・吉田一穂論はなんともすばらしい。尾形亀之助もこれから読んでみます。

 

もの凄い雨。こんな日に聴きに来て下さるなんて、とても義理ではできません。ありがたいことです。「イヴェントにはそこの責任者に似た人が集まる」という私の法則はここでもバッチリ有効。文学にも造詣の深い美術家佐藤省さんが仕切るこのギャラリーの聴衆は佐藤さん的な方ばかりです。求める気持ちがピュアで強い。

 

1曲目「王女メディアのテーマ」をソロで弾きました。佐藤さん、一恵さんなど本日の特徴である強い女性を思い浮かべているうちに思いつきました。2曲目に「かむなぎ」で一恵さんと演奏、寿玉さんがクッコリのリズムで登場。3曲目に一恵・直毅さんとの即興トリオ。はげしく・うつくしい。この2人のおでこにはおなじ印が刻まれているのでは、と冗談を言ったほどの相性でした。求めるもの同士の出会いの瞬間なのでしょう。

 

一恵さんを自宅に送る車中で「実は、昨日のコンサートが終わって身体がボロボロに疲れ切っていて、なんで今日行くなんて言ったのか、後悔していたのよ。ところが、ところが、今は元気いっぱい。演奏後に疲労回復して元気になるなんて、、、こういうのは滅多にない。」と言うことでした。一恵さんの守護霊の判断だったのでしょうか?

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