TRIO GAMUTの初演

なんだかはげしい8月でした。身体を壊し治療、コントラバス3台のピアソラ、ドイツアーヘンでの公演、風の器との公演、そして昨日はTRIO GAMUTの初演、その間に申請書を二つ、そして先ほど、懸案だった新HPの公開にこぎつけました。http://travessiart.com(ちょうど投稿したブログの数がピッタリ1000でした。)思えば、昨年の8月31日に酷暑の中の引っ越しからちょうど一年。野田政権から一年・・・・

 

昨日の演奏は予想・期待通りめざましいものでした。

キッドの黒い縦長の空間は生楽器が良く響きます。真下に楽屋があるので、その空間が蹴鞠(けまり)の庭に埋め込まれた壺のように共鳴してくれ、響きにプラスアルファが付け加わります。かなり疲れ切った体調でしたが、ここで音を出し、それを聴くと途端に元気になってしまいます。ほんに、ミュージシャンはしょうもない生き物です。キッド初お目見えの天田さん・大祐、到着するなり音を出して大喜び。

 

特に大祐のチューバは上に向かって音が出るので、まさに「王様」の風格。すべての空間を仕切りました。天田さんのコントラバスフルートもバスフルートもアルトフルートも思わずニヤリとしてしまうヤバイ音です。本当にやわらかいのですが、倍音はしっかり聞こえます。フルートが木管楽器であることを再認識します。フルートもチューバも「羊」を使っていることを初めて知りました。天田さんは未年だそうです。もちろんお若い。

 

一緒に音出しをして三人とも笑ってしまいました。誰がどの音を出しているのかまるっきりわからない。半音、四分音の生み出すうねりさえももう一台の楽器から出ているようです。

 

飄々とした天田さん、熱血の大祐、父兄代表のような私。世界のどこにだしてもOKです。後半に私と大祐が共有しているグナワが炸裂しました。いままで何回かの共演でそれには気づいていました。炸裂と同時に三人とも知らない自分が顔を出し始めます。勢いにのりトップギアにチェンジした大祐は止まりません。ここはどこ?わたしはだれ?そしてあなただれ?でした。高揚した気分。打ち上げでお祝い!しなきゃね。なにかはしゃいで多くしゃべっていた私でした。

 

体調を壊して幡ヶ谷で二昼夜寝ていたザイ・クーニンは本当に残念なことをしました。あなたのための音楽でもあったはず。

 

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