he dances alone.

「いずるば」公演終了しました。

初夏のような日差しのなか「いずるば」へ向かいました。照明の宇野敦子さん、客席設営のスタッフは午前中から仕事をしています。ヤーヤーヤーの挨拶後すぐリハーサルへ。また、メンバーの田嶋真佐雄氏特製のベース弓をジャンの息子ナエルに贈呈。ナエル王子は朝、私の顔を見るや「バス!バス!バス!シュピールバス!」と連呼し、ベースを弾きたいと訴えます。こんなに熱心な生徒は初めて。

ケルンで子供用のチェロ弓(カーボンファイバー製)を買い与えたのですが、細いのでどうも気に入ってなかったようなので、私が真佐雄氏に依頼したのです。(名前入りで!)馬の尻尾だと切れやすいので(なにせ激しいインプロが好きな王子です)テグスを張ってもらいました。これは打楽器の中谷達也さんのアイディアです。彼は打楽器用の弓を自作していてそれにはテグスを張ってあります。

まあオモチャみたいなものだから、と思ったら大間違い。とても良い音がするので、一堂ビックリ仰天。なにか大切なことを教わった気がします。当たり前のことを疑うことは大事ですね。

ジャンは3回ベースアンサンブルと共演しています。(1回はスカイプ参加でしたが・・)また客席で2回聴いています。大変気に入ってくれていて、いつかブッパタールに呼びたいんだよ、と盛んに言っています。実現したらすばらしい!

DVDができてメンバーの気持ちも上がっています。ブツは大事ですね。明らかにきっかけになっています。粛々と出・捌けから丁寧にリハを進めます。ジッと聴き入っていたジャンが突然踊り出したりで、緊張感も持続します。若い撮影隊の存在もフレッシュでうれしいものです。

タンゴ・エクリプスでのジャンのタンゴダンスは毎回楽しみです。以前から何回か試していた横になって地球とタンゴを踊る振り付けはとても印象的です。ブエノスアイレスで政治的行方不明になったパートナーを探す集団のデモが毎週あり、そこでパートナーなしでタンゴを踊るようすをスティングが歌ったthey dance aloneを思い起こします。ロックのことはほとんど知らないけどこの話はよく覚えています。

タンゴエクリプス3楽章でジャンはそのまま死んだように倒れ込みます。拍手が起こる前に、そのまま「かひやぐら」に突入します。蜃気楼のことを吉田一穂が「かひやぐら」と呼びました。倒れたジャンを5台のコントラバスが囲みます。

後半、E♭チューニング、浸水の森、オンバクヒタム桜鯛。浸水の森でジャンが全速力で走り壁にぶつかる動作を繰り返すところは特に印象的でした。オンバク桜鯛では1年ぶりに各自が歌いました。アンコールFor ZAIでは竜太郎クンが飛び入り、観客の集中を独り占めしていました。イヨーーーポンも決まった。
本日も、確かに、なにかが「出る」「場」になっていたように思いました。

さてさて明日は「うたをさがして」withジャンです。まったく違う世界を楽しめそうです。

徹の部屋vol.20
『うたをさがしてライブ@ポレポレ坐 CDリリース記念』

■日時:2012年5月19日(土)19:00 open/19:30 start
■出演:さとうじゅんこ(歌)、喜多直毅(ヴァイオリン)、齋藤徹(コントラバス)
■ゲスト:ジャン・ローレン・サスポータス(ダンス)
■料金:予約3,000円/当日3,500円(ワンドリンク付)
■予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)Email : event@polepoletimes.jp





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