大阪では高岡大祐が4本のチューバのライブを自主開催、東京ではベースアンサンブル弦311が5本のベースライブを開催、東西で低音を鳴り響かせました。
Imagine all the people、想像してごらん、バイオリン5本だの、トランペット4本だののアンサンブルって、うるさくって仕方ないでしょう。低音やリズム隊の大事さを確認することになるだけ?
コホン、低音楽器は品があって、デリケートなのです。(豚が清潔好きでデリケート、というのにどこか似ている?)ノイズも打楽器的奏法もお手の物ですが、それはノイズを出した後の静寂のためであり、リズムに乗った後のひとときの高揚した笑顔のためなのかもしれません。全員のロングトーンに収斂していく場面がこのライブでも何回も訪れました。それも超高音ハーモニックスや超低音へ収斂するのです。海のトランペット。
4月26日はチェルノブイリ(よもぎ)の日で、ポレポレ坐オーナー本橋成一さんの「アレクセイと泉」の写真が飾られています。今回はカラー写真が特集されています。チェルノブイリ近郊・移住勧告がでているベラルーシの村で移住せずに残った老人達とアレクセイ。当然のように土壌や野菜からは放射能が検出されるのですが、ある泉からは一切放射能が検出されません。(現在も不検出とのこと。)100年前の水が湧き出ているから、と村の人々は自慢しているそうです。
本橋さんもポレポレスタッフも熱心に聴いてくださり、私たちもこの場所で音を出していることへの感謝も含めて、ベラルーシにも、フクシマにも思いを馳せました。
これらの写真が飾ってある壁に、昨年はジャン・サスポータスさんがSkype経由で映し出され、このベースアンサンブルと共演をしました。その時の印象が強烈だったこともあり、このアンサンブルの名前も「弦311」に変更しました。
アレクセイや老人達の笑顔に気をもらっているように、演奏は進みました。私は酷い時差ボケと体調不良で、MCの言葉も何を言っているかわからない状態(それはいつもでしょ?って誰?)でしたが、アンコールまでいただきタップリ演奏完遂しました。
「かひやぐら」(楽器を横にして演奏する曲)では、今回、極小の音量と音数で終始しました。昨年は出来なかったことですが、今回は当たり前のように可能でした。いつしか全員が音を出していないのに、終わりません。駅に滑り込み,再び発車する総武線の立体的な音、エアコンなどの何種類かの暗騒音、などなどが楽音に代わって主役になりました。
次回ポレポレ坐「徹の部屋」は、「うたをさがして」トリオ+ジャン・サスポータスですし、ベースアンサンブル弦311の次回は「いずるば」でやはりジャン・サスポータスさんゲストです。両方とも大いに楽しみであります。