サウンドトリップ最終日はハーゲン、こぢんまりしたキレイな劇場。演劇公演も盛んなよう。今日は、ピアノMartin Theurer ヴァイオリンMartin Verborg 打楽器Fabian Jung と一緒。ピアノのマルチンさんは内部奏法が得意のようで、打楽器奏者のように数十種類の各種のスティックを持っています。近藤等則さんと日本ツアーをしたことがあるということ。ヴァイオリンのマルチンさんはWIOで何回かご一緒しています。温厚な人柄と卓越した技術の持ち主です。打楽器のファビアン君はjungと言う名前の通り?23歳という若さ。エッセン、ケルンと客席で聴いていてくれ、本当に楽しみにしていたとのこと。
イタリア人俳優のピノさんにドライブしてもらい、麻莉子さんも同乗。ヴッパタールから近いのですが、なかなか道がわからず1時間前にやっと到着。寒くて指が温まらないけれど、組み合わせを決め手すぐに演奏開始。5人の演奏家は初めてなので、いろいろな組み合わせをします。ジョン・テツデュオからはじまり、ジョン・マルチン(p)・ファビアントリオ、テツ・マルチン(v)デュオ、休憩 ジョン・マルチン(v)デュオ、テツ・マルチン(p)・ファビアントリオ、全員。
一つ一つが面白くて、タップリやったため今までで一番長い演奏時間。それでもアンコールが止まずに1曲追加でした。ファビアン君はハンケツのジーンズ・ニット帽の若者ですが、繊細にかつ大胆に演奏し、若者らしい溌剌とした集中力で突っ走ります。見ると手から出血。口で吸いながらの演奏。なにか昔の自分を見るようで微笑ましかったです。
サウンドトリップでの5日間、共演者がみな大変喜んでくれたのがとても嬉しいことでした。一つ一つの演奏で共演者・聴衆の共感・信頼・喜びが生まれてくるのを体感するのはミュージシャン冥利でしょう。
12時前にカフェアダに到着すると、ちょうど「1980」の初日を終えたジャンさんも合流。ピナカンパニーの会計担当者の誕生日でドミニクさんの顔も見えます。ジャンさんの初日の成功と私の最終日のお祝いをしました。翌日ピナもオフなので、二人で家に帰ってもワインを続けてしまいました。これで今回の全公演が終了しました。