キッドアイラックアートホール5月21日(月)のご案内


昨年の3月18日に開催予定だったキッドアイラックアートホールでの「羊の歌」第三章は、一週間前の震災その後の原発事故の影響で、ジャンさんが来日出来ず、Skypeでの参加になりました。1年後、「生身」の3人が演奏できることになりました。以下にチラシに書いた文章を載せます。


「羊の歌」第三章 ジャン・サスポータスと喜多直毅を迎えて

5月21日(金)キッドアイラックアートホール
開場 19:00 開演 19:30
予約:3000円 当日:3500円



「羊の歌」シリーズの第三章は、ジャン・サスポータスさんと喜多直毅さんをお迎えすることができました。昨年、当ホールで始まった念願のシリーズは優れた音響とあいまって、毎回が楽しみであり挑戦です。もはや「親友」になったジャンさん、昨年から得難い共演者となった直毅さん。心配など一切ありません。ワクワクドキドキ心躍る宴になるに決まっています。トリオによる初演、是非、足をお運びください。   齋藤徹
・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上が昨年のチラシに書いた文です。ジャンさんはピナ・バウシュカンパニーの仕事で香港で来日フライトを待っていました。そこで3/11です。最後まで来日のために待機していましたが、フライト自体がキャンセル、日本も一寸先どうなるかわからず無念の帰国。一週間後のこの会も開催を躊躇しましたが、やる事に決めました。どうしても参加したかったジャンさんはSkypeで参加というアイディアを考えつきました。

まだまだ余震が続いていて、電車・自動車も不確定だったころですが、実施。お客様もスタッフもみな同士のような一体感、Skypeからのジャンさんも距離をものともせず、心を1つにして踊ってくれました。映画「トークトゥーハー」でペドロ・アルモドバル監督は出演したジャンさんに対し「世界で一番哀しい顔の男」と評しました。まさにその言葉を彷彿とさせるダンスでした。

1ヶ月後、来日を果たしたジャンさんと喜多直毅さんは、齋藤徹の浸水の森トリオ、うたをさがしてトリオのゲストとして共演。ロジャー・パルバースさんプロデュースの宮沢賢治を題材とした「Looking for KENJI」でも共演を果たしました。この演目は震災1周年の3月11日、ジャンさんの住むドイツブッパタールでジャン・徹・直毅を中心に地元のダンサーを加えての再演。

ドイツでの再演後、再び日本のキッドアイラックアートホールで3人が顔を合わせます。共演のならなかった昨年、そして、それ後の数々の共演が実り、昨年では思いもかけなかった公演になるでしょう。それは昨年のキッドでの公演が無ければありえない関係性です。是非足をお運び下さい。今年は「世界で一番楽しい顔」を見ることができる?(齋藤徹)

ジャン・ローラン・サスポータス Jean Laurent Sasportes (ダンス)
http://www.jsasportes.com/
1952年カサブランカ生まれ。数学・物理・哲学を学ぶ。79年ピナ・バウシュ舞踊団のソロダンサーとなり、世界中の劇場で踊る。96年に独立、その後もピナの主要レパートリーで必須のゲストダンサー。俳優・オペラ演出・振り付け・ワークショップ・気の道(合気道の一派)の指導・自身のダンスカンパニーなどで活躍を続ける。齋藤徹とのデュオシリーズは、日本・コロンビア・ドイツで公演。バンドネオンを加えたピアソラ作品トリオツアーも好評。

齋藤徹(コントラバス・作曲)
http://travessiart.com/
舞踊・演劇・美術・映像・詩・書・邦楽・雅楽・能楽・西洋クラシック音楽・現代音楽・タンゴ・ジャズ・ヨーロッパ即興・韓国の文化・アジアのシャーマニズム様々なジャンルと積極的に交流。ヨーロッパ、アジア、南北アメリカで毎年演奏。コントラバスの国際フェスティバルにも数多く参加。「ユーラシアン・エコーズ」「オンバク・ヒタム」「徹の部屋」「羊の歌」「ベースアンサンブル弦311」「徹と聴く・徹を聴く」「うたをさがして」等のシリーズを国内外で継続中。自主レーベルTravessia主宰。 

喜多直毅(ヴァイオリン)
http://web.me.com/nkita/
盛岡市生まれ。国立音楽大学にてヴァイオリンを専攻した後、英国で主に映像作品の為の作編曲を、アルゼンチンにてタンゴ奏法を学ぶ。自身のグループを主宰する他、邦人タンゴ演奏家のコンサートやレコーディングに多数参加する。その後音楽的関心の領域は広がり、現在は主に自作品や即興演奏によるライヴを行っている。アルゼンチンタンゴやクラシック音楽をルーツとしつつも、ヴァイオリン音楽の可能性を様々な角度から追求している。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です