収穫の季節?

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収穫の季節
この2月にCD2枚、DVD+CD+アートブック一組が世に出ます。その事務に追われている今日この頃です。
まず「Tetsu Saitoh Contrabass solo at ORT」です。久々のソロアルバム。それを記念して今年のポレポレ坐「徹の部屋」は2月16日、ソロです。
「あなたの1年はゼロから始まってゼロに終わるでしょ」以前、占いの人に言われたことがあります。「はい、その通り」。思い出すに1月はゼロの状態が多いです。それならばソロしかないでしょうということになりました。
<徹の部屋Vol.18>
日時:2012年2月16日(木)18:30open/19:30start
料金:予約2,500円/当日3,000円(+ワンオーダー)
予約:03-3227-1405    Email : event@polepoletimes.jp
チラシ用の文章は↓
徹の部屋 
「Tetsu Saitoh Contrabass solo at ORT」リリース記念・ソロコントラバス 
コントラバスは一般的に言って「伴奏」楽器です。オーケストラや室内楽を支え、ジャズ・タンゴなどのリズムセクションを誇り高く担います。30年以上演奏を続けてきて、恥ずかしながら、やっと普通のコントラバスの役割を楽しめることができるようになりました。「いま・そこに、ひとりで立っていられるか?」というのが私の長年の根本的な問いだったため、本来の役割に関わる余裕がなかったのかもしれません。
2012年初めまたソロをやります。懲りないですね。今回は他の理由があるのです。2010年5月から6月の1ヶ月間、私はブッパタール(ドイツ)にあるORTでのレジデンスアーティストでした。ORT(「場所」の意味)はベーシスト故ペーター・コヴァルトさんが自宅をスタジオにし、みんなに開放した空間です。私は幸せなことに、1ヶ月間、彼の使っていた楽器とこの空間を自由に使う事ができました。
かつて、カナダ・ヴィクトリアヴィルフェスティバルの中でペーターさん追悼演奏があり、バール・フィリップス、ジョエル・レアンドル、ウィリアム・パーカー・齋藤徹のコントラバス四重奏が組まれました。(その演奏は、CD「after you gone」(VICTO 091に収録されました。)ここポレポレ坐でもお馴染みになったジャン・サスポータスさんとピーターさんは長年デュオをやってきていました。きっとピーターさんの導きで私とジャンさんは出会えたのだと思います。その後、ジャンさんと私は重要な共演者となり、大切な友人になりました。
ORTでリハーサルや本番の無いとき、何日間か小さな録音器を持ち込んで自分で録音しました。自分がいま・ここでどんな音をだしているのか興味がありました。ペーターさんの場所でペーターさんの楽器を弾く。それはまるで夢の時間のようでした。ベース以外のものは一切ありません。時間を越え、空間を越えて音を拡げようとしたペーターさんの意志が私を動かしたのでしょう。楽器を演奏していた時間、わたしはあたかもこの楽器と空間によって操られた人形のようでした。今回その録音の中からCDを作りました。ORTとペーターさんに捧げたものです。来月、このCDを持ってORTを訪れることになっています。
そんなこんなでリリース記念ソロライブです。インプロヴィゼーションと南米の楽曲を演奏する予定です。お楽しみいただけることを念じつつ。(齋藤徹)

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