ニンからCD到着、今度はフランスから。CHIBAを書き忘れちゃったけど、大丈夫?というメールがすぐ来ましたが、郵便番号さえあれば大丈夫と答えました。そうです。郵便番号+番地、すなわち数字だけで日本の郵便は届きます。こうやって記号化されていくのでしょう。住所もナンバー、人もナンバー。
Macの新OSLionには、OSを書き込んだCDやらDVDがありません。ダウンロードだけなのです。初期化するのもダウンロード。ちょっと怪しげなソフトは使えなくなっているし、上の方でなにやらすべて管理されているようで、ちょっとイヤな感じ。
ニンに届いたことを伝えると、「ところでZAFUを持っているか?」とのメール。はたしてZAFUとは何か?辞書にも無い。思い当たったのが座布団(zafuton)。果たしてそうでした。この写真のような瞑想用だそうです。姜泰煥さんがあぐらで演奏し、喜多直毅さんも正座で演奏する今の時代、ニンはついに瞑想しながら演奏するのかと思いましたが、違いました。
ニンの演奏は、打楽器の範疇を簡単に超えています。棒で何かを叩く、という観念はありません。擦る、吹く、ころがす、触れる、などなどありとあらゆる人間の行為を自分の演奏に反映させています。弦楽器のように、そして吹奏楽器のように打楽器を鳴らすこの才人の演奏は多くの人をビックリさせるでしょう。発想の転換です。
写真館に載せた一昔前のセットは本当にジャングルジムのようでした。持ち運び、セッティング、片付けは大変な時間と労力を使っていました。今は自力で転がしてきます。電車でも平気。(バスドラムだけを各場所でレンタルします)。
変な言い方ですが、大セットと今の極小セットでの音のヴァリエーション、ダイナミックスはほとんど同じような気がします。結局演奏家の頭と身体とココロが音になるだけなのでしょう。よく楽器屋さんで展示品の楽器を何人かで弾くと、目をつぶっていても誰が弾いているのかすぐわかります。その人の音なのです。
また、ニンは私が成し遂げていない耳の病気からの回復を成し遂げました。彼はその意味で私の希望です。何年か前からアルコールも止めました。フランス人がアルコールを止めるって日本人以上のことです。この前会ったときに熱心だったのが100%カカオでした。カカオの塊をもちあるいてナイフでカットして味わっていました。
ここ日本で会うのが楽しみです。