これ↑がトラヴェシアから久々の新譜です。5月のヨーロッパツアーに出発する前に完成するとありがたいと思っているところ。今井和雄さんとのデュオ完全即興59分10秒、2009年12月28日planBでのライブ、「Orbit zero」というタイトルにしました。大成瓢吉さんの「波動」を使わせていただいています。嬉しいことに、ついにデュオの音源を出すことが出来ます。どういう波紋を引き起こすでしょう?
海童道の音にはいつも刺激されています。「音楽」に対する手厳しい彼の問いには、しばしば立ち戻らざるを得ません。大阪の僧侶・磯部宗寛さんの協力で何枚かの中古LPを入手、CDは復刻の度に買い続けています。
そんな海童道さんのインタビューと演奏の映像があるらしい、ということで、注文。「SUKIYAKI AND CHIPS」というなんとも怪しげなタイトル。
期待と不安で観ると、30年ほど前の映像でタケノコ族、カラオケ、漫画、パチンコ、従業員のラジオ体操、ストリップショー、アイドル歌手、YMO、吉原すみれ、流鏑馬、角田忠信、電化、歌謡ショーなど、「いかにも外国人がおもしろがる日本の風俗」を数十分流した後に、最後の6分間、海童道がでてきてインタビューと演奏。おそらくいつも聞かれて、答えている内容だろう。が、演奏シーンはやはり凄い。この2分のためだけでも私には価値があります。
角田さんの本はこの当時かなり評判になっていました。その後の展開はどうなったのだろう?聞きたいことはたくさんあります。例えば、海童道さんが西洋音階を使って演奏しているトラックがある。音の存在感はすさまじくても、違和感がつきまとう。その理由は?
楽音になる以前の「ノイズ」、自然素材の中に含まれているノイズと電気処理したノイズ、モーターなどの回転に基づくノイズと揺らぐノイズ、それらが左脳・右脳のどちらで聴かれているのか、それは西洋人・アジア人と差があるのか?