ジャンとの日々

ちょっと風邪気味のジャンさんは、2日間「引きこもり」でした。日本の「引きこもり」はヨーロッパでも話題になっているとのこと。お互いに、さまざまな事務をこなし、夕飯後は、カエターノのドキュメント映画(大阪公演付近がずいぶんあるので、ジャンさんには余計に面白いようだ)、「巡り会う朝」を観る。「巡り会う朝」の題材が、「今昔物語」の「蝉丸」の章をかなり参考にしていると言うと、とても驚いていた。パスカル・キニャールにしてもニコラ・ブーヴェイにしてもなかなかの日本理解だ。「普通」の「日本人」よりよく知っているし、自分のものにしている。

少し晴れたので、高円寺南口から続く古着屋を散策。スペース・フー用の衣装を調達しようか、ということだったが、目的の「ぼろぼろのコート」などは無い。キレイな高いモノばかりだった。紀伊国屋のフランス語本を漁り、ムラカミハルキ、ヤスミナ・カードラを買う。ムラカミ人気は群を抜いている。文学の海外輸出は、国内の事情と少々異なっている。ユニクロに行って、スペース・フー用の衣装を安く買う。新宿のユニクロ、ヨドバシカメラなどは、ジャンは私よりよっぽど詳しいのだ。

家に戻ると、すぐにポレポレ坐(4月9.10日)リハーサルが始まる。まず黒田さん来宅、何曲か試していると米澤さん来宅、すぐに乾千恵さんの詩「ミモザの舟に乗って」と音楽の配分を少しずつ試す。ジャンさんも神妙に聴いている。一通り済むと笠松さん来宅、もう一通りやってみる。二人のアプローチが違うので面白い。ジャンは、スカイプを起動させて、ドイツの自宅と繋げ、アンニャさんにリハーサルを実況中継。世の中変わったものだ。

それでなくても狭い我が部屋は、ぎゅうぎゅう満員電車のようだった。数日後に広い場所でリハーサルをして、だいたいの感じがつかめるはずだ。人が多くなると、ドンドン欲が出てくる。それをどのあたりで納めるか、が私に問われてくるだろう。

皆が帰り、夕食後、メゾスティックスから買い求めた「pulse of the planet」を聴いて、あれやこれや話す。

明日はデュオ@スペース・フーだ。

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