ラモーン讃_1

音楽を本当に必要としているココロと身体を持つ人というと、何人か思い出しますが、高場将美さんは間違いなく、番付最上位にいます。決して演奏家や作曲家にかぎらないのです。

聴く能力、楽しむ能力というのはあまり話題になりませんが、本当は一番大事な能力なのです。演奏する人も作曲する人も〈聴く〉ことからすべてが始まります。しかし、毎日のように演奏している人の中にも、この能力の低い人が何人もいます。自分が何かを提供しよう何てちゃんちゃらおかしい話です。いや、おそろしいことです。

たとえて言えば、いくら栄養価の高いものを口に入れても、それを咀嚼・吸収する能力がなければ何にもなりません。サプリメントでごまかしてもその場しのぎに過ぎません。

高場さんは、音楽の「秘密」をずいぶん早くから見てしまった人なのでしょう。この秘密は、蜜のようにとろける人生の素晴らしさと共に、狂気を致死量の何千倍も孕んでいるので、取扱要注意なのです。

普通は、人生をむやみに狂わさないように、オブラートに包んであったり、見つからないように隠れていたりします。遠くから楽しんだり憧れたりするには、安全でかつすばらしいものなのです。しかし人生のすべて、命のすべてと交換する覚悟がある人にだけ、そっと教えられる秘密があるようなのです。それを見てしまった数少ない人なのでしょう。見てしまったのだから、もうしょうがない。そういう人生を送るしかないのです。

スターシステム、富や名声、伝説などにはちっとも心動かされません。実際に何人もの最高のミュージシャン・歌手・ダンサーと友好関係をもっています。(その多くは亡くなってしまいました・・・・)何かを見てしまった人同士は、ひたいに印でもあるのでしょうか、すぐにわかり合うようです。そして、彼らは自分の力で音楽をしているのではなく、自分の身体を使って歌わせている本体、踊らせている本体、演奏させている本体を知っているので、皆、びっくりするほど謙虚なのです。

私は、お会いした頃から、高場さんとヴィニシウス・ジ・モラエスがとても似ていると思っています。人を愛し・歌を愛し・アルコールも愛し・最高の知性を備えている本当に稀な人。

そんなラモーンさん(ラテンのミュージシャン・ダンサーは高場さんのことをそう呼びます)の誕生日を祝してライブが23日にあります。狭いバールです。あと数席あるようです。ご興味のある方は私に連絡してくださいませ。ご機嫌になったら、もしかしたら「秘密」のお裾分けがあるかも知れませんぜ。

↓峰万里恵さんホームページhttp://mariemine.web.fc2.com/index.htmlより

¡Feliz cumpleaños! (誕生日おめでとう!)
2010年1月23日(土) 19:00 開演(18:30 開店)
スペイン・バル Olé オレ
(新宿区高田馬場3-12-27-105)電話;03-3364-3466
JR高田馬場駅 早稲田口から徒歩四分 西友の先の角を右へ。急な坂を下りて突き当たりを左へ

峰 万里恵(うた)
斎藤 徹(コントラバス)
高場 将美(ギター)
チャージ:1500円(ご飲食は通常の料金です。すべて当日お払いください)
*小さなスペースですので、ぜひご予約ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です