低気圧が居座っていたこの数日、調子のはずれた身体の部分が急に存在を主張してきます。「わかっているよ、忘れてないよ」となだめるのですが。新しい音域の来客もあり。あまり突然来てびっくりさせないでね、仲良くしようぜ。
今日はやっと少し晴れ。明日のソロの準備。カフェ・ズミでのインプロヴィゼーションのシリーズの一環だけれど、インプロだけでやるつもりはない。つい先日、芸能界もスポーツ界もマスコミも年号の20周年を言祝いでいた。徐々にこの流れが強くなっていることを否定できる人はいない。かえって本人から「戦争のことを忘れないように」とのコトバ。
アメリカ発の音楽のグローバリゼーションはどんどん進んでいる。レコード会社の統合も進んだ。アジアの片隅の集落のラジオからもラップが流れている。日本でのタンゴ、フラメンコブームは韓国へ、ベトナムへ流れていく。
アルバート・アイラーが亡くなりボブ・マーリーへ、ギル・エバンスが亡くなりサムルノリへ。阿部薫からデレク・ベイリー、ジョン・ゾーンへ、生活向上委員会から渋さ知らずやRCサクセションへ、音楽の聴き方、音楽の求め方にもある流れがあるようだ。
バカヤロー、コンチキショー、フザケルナと叫びたかったパンクやノイズ、フリージャズ、(フリージャズとインプロヴィゼーションの違いも曖昧なまま)、イフェクターとアンプで他人がやっていない音を見つける。今までの、「音楽」を「コトバ」を「世の中」を信じられない気持ちには偽りはないだろう。しかしより大きな流れに飲み込まれてしまう危機意識が必要だ。知らないうちにコンセプトが優位に立ち、次から次へとコンセプトと音を消費していく消費優等生になってしまう。
変わらないものに触れたい、豊かなものを聴きたい、観たい。私にとっては中南米の音楽がそうだ。というわけで明日の第1部は中南米特集とバッハにしたい。これは保守化ではない。
週末、21日銀座ギャラリー悠玄のライブには、ベースの瀬尾高志が参加することになり、久しぶりのデュオになります。↑のチラシ。かつて「月光荘」だった場所。古き良き銀座が残っています。お客様にはシェリー酒が付きます。(階上が有名なシェリー酒専門店)