この海、何処だと思いますか?
沖縄、と思う方多いと思います。私もそう答えるな、とも。
しかし、これは、北海道・積丹半島の神威岬(カムイ岬)なのです。古平を訪ねたあと、モケラ隊長のアドバイスでここまで足を伸ばしました。
海の青さのことを一穂さんもよく言及していますが、ほんとうにエメラルドのような色もあるのですね。真壁仁さんの一穂論では、キーワードにこの青を使っています。これで琉球弧と北海道が繋がったなどとは、言いませんが、ちょっとビックリでした。それにしても海は一続きだということを思い出します。
余市で出している豆本の会の第2集2号が「白鳥古丹 詩人吉田一穂のふるさと」真貝亮子著、です。古平文化会館の方にお土産にいただきました。
都会の研究者が書いたものとは違う生の情報がありました。例えば、当時の交通。数年前に余市から古平に向かう海岸線の道路の崖が崩れ死者がでた事故がありました。現在は海岸線から内陸に少し入ったところにトンネルを造っています。しかし一穂さんのころは、その道さえなく、舟だった、という事実。思いも寄りませんでした。
奄美なども同様で、陸路で行くより海路の方が早いし便利で安全ということ。集落ごとを結ぶ舟が日常を支えていました。その集落のことを「シマ」と言うそうで、シマウタは島唄でもありますが、集落の歌という意味もあったそうです。現在ではヤクザの世界にこの意味の「シマ」という言葉が残っていますね。
一穂さん作詞の「古平小唄」の楽譜を資料室で発見したことを前に書きましたが、この古平小唄を学校の下校の時に流していた!ということもこの豆本にありました。
何か良いですね。こういう生の情報はありがたいです。
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オンバク・ヒタム公演情報 現在 予約70。(目標200!は遙か先)