このモケラツアーは所謂ツアーではなく、ショート・ホーム・ステイであることがだんだんわかってくる。演奏の度にモケラから出発してここに帰ってくるわけだ。小樽からもその日の内に帰る。車の少ない真っ直ぐな道を2時間ドライブすることは、逆に眠気を誘う。ドライバーのミネコさんのためにこの日はタモリのCDを鳴らして馬鹿笑いしながら帰る。札幌帰りは大正流行り唄集が異常に受けた。このメンバーの共通項がそこにあったことにちょっと意外な感じ。こんな時、お笑いや昔の唄もいいが、みんなで歌える今の歌が欲しい。
オフは嵐山へ行ったり、温泉に行ったり、街を回る。ワークショップでたいへんもりあがった「女達の一弦」の多くが関わっている旭川美術館でのあべ弘士展。予算じり貧で動きの取れない美術館をもり立てるべく市民がヴォランティアで関わった企画。成功してほしい!そういえば、旭川で一緒に演奏することを願っていた高田和子さんの最後の病室にモケラが届けた本があべ弘士さんの本だった・・・・・
あべ展の最後の部屋がねぶたの部屋だった。彼が描いて実際に使われたねぶたの絵が飾られている。ここにもオンバク・ヒタムの影。その後、画廊ラポラポラでアール・ブリュの澤田真一展を観て、「こども冨貴堂」へ。言わずと知れた日本絵本界での最重要拠点の一つ。福田さんがちょうど店番をしていた。早期退職をお祝いしてくれ、営業中真っ盛りなのに、キンキンに冷えたビールを開けてくれる。私の周りのベビー達のために絵本を選んでいただく。
モケラでは、ここに届いていた「オンバク・ヒタム」のチラシを使って全国へDMを送る事務作業。なかなか良い仕上がりで安心。ヤマシンありがとう。実は裏の「網野善彦」さんが「網野義彦」になってしまっているという申し訳ないミス有り。本当に申し訳ない。お詫びして訂正申し上げます。
朝出て行った工藤さんが帰らずミネコ先生ちょっと不安。案の定、彼はヒョイと気まぐれで乗った汽車の中で居眠りをしていたら稚内に着いてしまったという。「ホテルサハリン」から電話が入る。海に入り昆布を取って来たので楽しみに待つようにとのこと。それぞれのやり方で北の大地を味わい始めている。