「四万六千日、お暑い盛りでございます。」というだけで、桂文楽さんは、ホオズキ市の今頃を上手く表現しました(船徳のマクラ)。それにしてもサウナのような日がトーキョーでは続いています。きついですね。今日は7月9日/ヌエベ・デ・フリオ/アルゼンチンの独立記念日、あちらは冬か。
ピナさんの葬儀は、関係者だけでしめやかに行われ、とても静かで「完璧な」ところに埋葬されたとジャンから連絡がありました。確かにとても寂しいけれど、彼女が今でも近くに居ること、私たちの世界を静かに去っていったことを強く感じるとのことです。
私、このところ、演奏のお誘いにはなるべくお答えしています。初顔合わせは、とても不得手とするところですが、昨日はジム・オルーク、向井千恵という二人とも初めての人との即興演奏でした。(スーパー・デラックス)
トーキョーは、今、とても安くて住みやすいんですよ、というジムさん。なるほど、ロンドン・パリ・ニューヨークなどなど世界の諸都市に比べると食べ物・家賃・仕事など、東京が今とても良いということです。この日もたくさん聴衆がいらっしゃいました。
ジムさんとスーパー・デラックスのマイクさんが、流ちょうな日本語と仕草で話していると不思議な感慨になります。東京の持っている潜在的なチカラをこの二人はちゃんと把握しているのです。トーキョー人がブツクサ悪口を言っている間に、世の中は進んでいるのをしっかり把握している。
マイクさんは、日本で起こっている即興演奏系の音楽にもの凄く詳しくて、最近では、(本業を別に持っているのに)日本の音楽を外国に紹介する仕事まで積極的にしているのです。日本のプロデューサー達は、ほとんど動きませんが・・・・。楽屋で「天才バカボン」を熱心に読んでいるジムさんは、日本の音楽シーンの「何が面白く」「何が特異」なのかをキッチリ摑んでいるようです。音楽プロデュースの仕事がとても多いと言っていました。
そして、二人は、今・何処で生きればいいのか、を考えた結果、東京で生きている。このことを私たち在東京人は、もう少しちゃんと考える必要があるように思いました。私などは、こんなトーキョーを脱出したいと思っているのに・・・・・