オンバク・ヒタム(1)

「徹の部屋」の今後を話すために、オンバク・ヒタムの話をしなければなりません。

何回かに分けて書きます。

この地図、間違いではありません。グーグルマップを切り取って上下反転しただけです。(Aで示されているところが西表島です。)欧米で印刷されている世界地図を見ると日本が東の果てに配置されていて、初めて見ると、ビックリ、その後、なるほど極東だなと思いますよね。大きく見たい方はグーグルマップで『西表島』を検索してみて。

それと同じ。当たり前ながら、地球は球で、ちょっと斜めに自転・公転をしていて、南半球が北半球を支えているわけではないので、上下反転しても問題ありません。しかし、とても落ち着かない感じがします。普段見る地図では、日本列島が東に張り出していて、どっしりと大陸の文化を受け入れて独自の文化を生み出し、孤高を保ち、太平洋に発信しているように見えますが、反転するだけで印象が全く変わります。

日本海(東海)がかつて湖だったようで、日本列島はその湖岸が残ったものに見えてきます。大陸に向かって閉じているかに見えます。アジアを含めて大きく見れば、日本海(東海)は謂わば地中海のようです。地中海文明というものがあるように、ここにも何かが当然ある気がします。

これをしばしば取り上げていたのが、歴史家の網野善彦さん(中沢新一さんの叔父さん)でした。富山県が作った逆さ日本地図http://www.pref.toyama.jp/cms_cat/404030/kj00000275.htmlをよく自著に引用されていました。例えば「『日本』とは何か 日本の歴史00」(講談社)。日本歴史を(特に中世)全く違った視点から見直したすぐれた歴史家です。2004年に亡くなってしまいましたが、研究のフィールドを韓国に伸ばすところだったと聞きます。残念です。

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