クーリヤッタムと輪廻転生

インドの1000年前からの演劇クーリヤッタムを観る。梅若の能楽堂。まるで能の一派を観るようにこの場にフィットしている。歌舞伎・狂言・落語(上下分け)などのすべての原点が在る訳だから当たり前と言えば当たり前なのかもしれない。上半身裸の楽士たち、けばけばしい化粧と衣装の役者達でさえ全く異様でない。逆に能の環境の懐の深さも感じる。オトナの聴衆でほとんど満席だったことも良い感じ。「子供は家で待っていなさい、オトナが遊びに行くから」というニホンになったらどんなに良いか。

壺をに牛革を張った太鼓二種、鼓型一種、小さなシンバルで音楽をつける。主なリズムは4+4+6拍子(14拍子)。4拍子のみの繰り返しでなくプラス2があることで螺旋のような循環が生まれ一拍目への加速度が付く。乗りの良い箇所ではほとんどサンバの2拍子。一回見せた揺れる裏打ち連打(裏拍に確実に音を入れていく)も崩れる心配は皆無、見事だった。楽しい明るい、あっという間の2時間の舞台だった。

このところ「前世療法」の本を紹介されて読んでいる。時代閉塞の環境ではオカルトが流行るのだろうが、自分でも気になることが在ったりする。こんな私が何で音楽をやっているのかとか、美術・お寺・障害のある友人が多いのかとか、知り合いの死の現場に近くいることが多いのか・・・・。それらが「袖振り合うも多生(他生)の縁」なのかしらん。などと言っていると娘にからかわれる。

ジャンさんとも話した。表では隠されているが、ユダヤ教でもキリスト教でも輪廻の考えは有る。ジャンさんの日本好きは普通と違うから「きっと前世は日本人だよ」と前から冗談を言っていた。前回の東工大でのワークショップで、日本女性の立ち居振る舞いを試していたとき、誰もできずに困っていた。しかたなく自らやってみると「そうそう、その通り!!」と日本女性に指摘されたことがあったという。「では私の前世は日本のゲーシャでしょう。」だって。

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