ジャン・ローレン・サスポータスさんと会食。東工大でのワークショップが始まったとのこと。科学の世界でもアート的な考え方が必要になってきているということと、理科系の学生でアートの世界に行く人が毎年何人かいて、そういう人にきっかけやチャンスを与えるというコンセプトでの講座だそうだ。肥田野教授が働きかけた。
音楽が好きな理科系の学生は多い。大学のオケなどは理科系の人の方が多いようだ。西洋音楽では確かに、音階も和音も数学が元になっている。音律や音階の本は科学者が書いたものが多い。現代音楽の中には数学の理論で作られているものもある。面白いことに、複雑な数学理論で書かれたクセナキスの曲の幾つかは、かえって自然に響く。
昨年、東工大でジャンと演奏したとき、キャンバスではジャズオーケストラがずっと練習をしていた。「思えば、自分も理科系だったしね」とジャンは肥田野教授の意向に賛同し、今回の実現に至った。6/3に学生の成果発表とジャンと私のデュオが行われる。無料で一般公開する予定。詳細はまたこのブログでお知らせします。
今日午後には、新しい生徒がやってきた。それもなんと新潟から楽器をもってやってきたのだ。アメリカ人女性で燕市で英語の教師をしているという。数年前、リッチモンドで開かれたI.S.B.(国際ベーシスト協会)のコンベンションで私がソロコンサートをやったとき、その場にいたそうだ。9歳からベースを初め、教師として著名なDiana Gannettさんに習いミシガン大学を卒業。日本の舞踏に興味があるということ。
部屋に入るなり楽器を取り出し、レッスン開始。矢継ぎ早に質問してくる。動機のハッキリした人は強い。私のところでのレッスンが長続きする人は日本人以外の人が多い。単なるテクニカルな問題だけではなく、発想や動機、考え方、に興味を持っているのでレッスンもはかどる。
日本でよく見るプロフィールは「〜さんに師事」だが、英語でのプロフィールは「studied with~」だ。「師事」だとその先生と同じようになるのが最高、そしてそういう生徒はほとんど居ない。「スタディ ウイズ〜」だと、まず自分が居て、その人と一緒に自分が勉強した、というニュアンス。この差は大きい。