SoNAISHのBlog(http://travessiart.com/category/blog/sonaish/)でのハワイイ紀行が終わって、SoNAISHの活動が一息ついたので、これを機に懸案の個人Blog開始します。SoNAISHのBlogとは内容を分けて進めていきます。
ハワイから帰り、長い風邪をひきました。「風邪の効用」野口晴哉著を信じてクスリは飲まずじっとしていました。苦しかった分、何かが変わったと思います。来月のアラスカ現代音楽祭(http://www.homeralaska.org/slideshow.htm)での曲の練習と箏四重奏 螺鈿隊(http://www.radentai.com/)の委嘱作曲をボチボチやっていました。
作曲と人の作品の演奏の練習はとても一緒にできないことを今更ながら発見。もともと人様の作品の演奏は苦手のほうで、よほど思い入れのある作曲家の作品でさえそればかりを弾いていると疲れてしまいます。(ピアソラの作品ばかりやっていたときもそうでした。)譜面を与えられると、まずは、ザーッと読んでいく。そしてどうしてこうなったかを想像しながら音にしていきます。共感できると身体の中へ自然に入っていきます。共感できないと大変。何回も何回もやってみて覚え込むしかない。できる場合もできない場合も身体にしみ込んでしまうわけです。
そうすると身体の中にそのフレーズが住み込み、何かにつけ耳にきこえてきてしまう。寝不足や体調の悪いときほど、自分でイヤだなと思うフレーズであればあるほど、耳に住み込んでしまうのです。これはいやです。耐えられません。
当然、作曲中にもドンドン現れます。これは作曲上、迷惑この上ない。全然進みません。
人間の身体や脳は、もの凄い可能性を持っていますが、ある一面とてもナイーブできゃしゃなモノだと思います。そこで思い起こしたのは、所謂「教則本」です。私は教則本が大嫌いです。
コントラバスは特にそうなのかも知れませんが、私の始めた頃、音楽的な内容をもつ教則本は見あたりませんでした。根性で毎日さらっていくしかないと日課にしてやっていると、つまらないメロディが耳に住み着いてしまってイヤでイヤでしかたがない。こうやって、根性でさらってばっかりいると、なけなしの音楽の才能も腐ってしまうと直感しました。
自分が出した音は、自分の耳や脳にまず直接届くわけです。つまらないメロディ、音楽性のないただの肉体訓練のためのエチュードばかりやっていると、自分の音楽性もそのレベルになってしまう(危険性がある)と言う直感でした。人間はそれほど強いモノではない。出した音、聴いた音、全てに影響されると思います。
そんな経験から、コントラバスの生徒さんが来ると「私はシマンドル(有名な教則本)やりません。」とまず確認します。
そうこうしている間に今日は螺鈿隊に作品の第一稿を送ることができました。すっきり。
アラスカの曲も一曲は何とかめどが立ちました。もう一曲はまだ届いていない!おそろし~・・
今週から銀座で二つの個展のお知らせ。
一つは大成節子さん個展
4/25~5/13 で 4/28 午後5時から私も参加してライブペインティングをします。 入場無料 ギャラリーしらみず美術 中央区銀座5-3-12 壱番館ビル4F 電話:03-3575-0013
CD「Pagan Hymn」のジャケットを描いていただいてから、さまざまなセッションをしてきました。この日は彼の誕生日祝いを兼ねているとのことです。