徹と徹の部屋vol.1 (徹の部屋vol.43)
徹の部屋がポレポレ坐に帰ってきます。
もう一人の徹(岩下徹 ダンス)を伴って「徹と徹の部屋」です。何回か続けます!
■日時:2018年4月5日(木)19:00 open / 19:30 start
■出演:岩下徹(舞踊家)、齋藤徹(コントラバス演奏・作曲)
■料金:予約2,500円、当日3,000円(ワンドリンク付)
■予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)Mail:event@polepoletimes.jp
春です。と言ってもこれを書いているのは極寒の2月。 暖かな穏やかな桜の季節の想像をしています。 一昨年十月末にジャン・サスポータス、森田志保という 2人のダンサーとの「ポレポレ坐・徹の部屋vol.42、ジーラ・ジーラ」 直後から入院手術を繰り返し、再びこの場所に帰ってくることはとても感慨深いです。 前回、2人のダンサーと成熟したパフォーマンスが できるようになったことをとても印象深く覚えています。 ここポレポレ坐で試行錯誤を42回繰り返し、聴衆と共に育って行き、 こういうことができるようになったのだな~としみじみ思ったものでした。 そして今回は岩下徹さんをお招きしての会になります。 「徹と徹の部屋」としてシリーズでやってみようと思います。 岩下さんとは同年代(還暦過ぎ)。名前の表記も同じ。(パートナーの名前も同じ)。 学生の時に「生き方として」それぞれの道を選んだことも同じ。 (幼少期から訓練し、なるべくしたなった人達とは大きく違います) それぞれの道を選んで40年経ちました。 厳しい現実の中でも、多くのすばらしい出会いがあり、感動があり、 なんとか続けてくることができました。私の場合は、 止めることを考える余裕もありませんでした。 先日私のワークショップ(@いずるば)にゲストとしてお招きし、 大変素晴らしいパフォーマンスおよび対談をしていただきました。 その中で「私の中にはもう新しいものなどありません。開くしかないのです。 特に自然の中で開くと良いです。」という言葉がとても印象的でした。 お互い、40年のキャリアの中で多くの経験と知恵を身につけ、 人を知り、社会を知るなかで、だんだんと老いる身体を受け入れ、 その中でも「即興」の可能性を考え続けています。 その彼が「開くしかない」というのは印象的でした。 膨大な知恵と経験の中、テクニックや演出で、 いくらでも世の中を「騙し」自分を、偉そうに、秘密があるように、 見せることができるのに、老いゆく身体をさらして「開くしかない」と おっしゃった境地はすばらしいと思いました。 次世代に希望や夢を抱かせるのは華々しい業績や成功ではなく こういう生のことばではないでしょうか。 「若い者には負けないぞ~」という発想は全くありませんが、 2人の徹と徹はまだまだやる気満々ですし、やりたいことはたくさんあります。 是非、「徹と徹の部屋」をシリーズでご鑑賞いただき、 私たちと共に「開いて」いけば、「今はどういうときか?」 「ここはどこなのか?」「わたしたちはどこからきてどこへいくのか?」を ご一緒に思うことができるのではと思っております。(齋藤徹)
岩下徹(舞踊家)国際的な舞踏集団<山海塾>ダンサー。 ソロ活動では<交感(コミュニケーション)としての即興ダンス>の可能性を追求。 1957年東京生まれ。82~85年石井満隆ダンスワークショップで即興を学び、 83年ソロ活動開始。かつて精神的危機から自分のからだを 再確認することで立ち直ったという経験を原点とするソロダンスは、 等身大のからだひとつで立つことから始まり、 場との交感から生まれる即興として踊られる。 代表作に、「放下」、「みみをすます」、音楽家との即興セッション等。 1989年より滋賀県/湖南病院(精神科)で医療の専門スタッフと 共にダンスセラピーの試みを継続実施中。日本ダンスセラピー協会顧問。 桜美林大学、神戸大学、滋賀県立総合保健専門学校非常勤講師。
齋藤徹(コントラバス演奏・作曲) ダンス、舞踏、演劇、美術、映像、詩、書、邦楽、雅楽、能楽、 西洋クラシック音楽、現代音楽、アストルピアソラなどタンゴ、 ジャズ、即興音楽、韓国やアジアのシャーマニズムと深く関わってきている。 アジアとヨーロッパを繋ぐ「ユーラシアン・エコーズ」「オンバク・ヒタム」、 ジャン・サスポータスとのダンスシアター「私の城」などを継続中。 1994年アヴィニオンの国際コントラバス祭に招かれ、 この頃から頻繁にヨーロッパに行き、ミッシェル・ドネダ、 バール・フィリップスらと演奏を展開している。 神奈川フィルの委嘱で2つの二重協奏曲を作曲、演奏。 上智大学・早稲田大学などで講義、障害者との共演・ワークショップ。 世界各国でのコントラバス祭に招待されワークショップや演奏を行う。

